トップチャートに強くなろう「一目均衡表の見方 - 株価の上げ止まり、下げ止まりを見つけよう」

チャートに強くなろう

第13回 株価の上げ止まり、下げ止まりを見つけよう −「一目均衡表」の見方

「一目均衡表」というテクニカル指標をご存知でしょうか。「一目均衡表」は日本人が生み出した数少ないテクニカル指標のひとつです。
今回はそのチャートと指標を学びましょう。

「一目均衡表」ってなに?

「一目均衡表」は時間的な概念に注目して作られた指標です。
特徴としては、トレンドの方向性や転換点を株価だけではなく日柄からも探り出そうとしていることで、他のテクニカル指標ではあまり使われない「9日」や「26日」といった計算日数が使われていることです。

■一目均衡表を実際に見てみましょう

上記の図は「一目均衡表」を表示したチャートになります。チャート上にたくさんのラインが引かれていますが、「一目均衡表」では、これらのラインを組み合わせて相場のトレンドや下げ止まり、上げ止まりを判定していきます。ラインの数は多いのですが、1つ1つのラインはそれほど難しい計算をしているわけではありませんので、これら5つのラインについて簡単に説明します。

(1)基準線
過去26日間の最高値と最安値を足して2で割ったものです。文字通り「基準となる線」という位置づけにあり、基準線の方向(上向き、下向き)が相場の方向性を示すもっとも基本的なラインです。

(2)転換線
過去9日間の最高値と最安値を足して2で割ったものです。トレンドが転換した初期の段階では基準線が下値抵抗ラインの目処になるようですが、トレンドが強くなってくると、株価は基準線まで下落せずに転換線までの下落で反転することが多くなると言われています。

(3)先行スパン1、先行スパン2
先行スパン1は、基準線と転換線を足して2で割ったもので、先行スパン2は、過去52日間の最高値と最安値を足して2で割ったものです。ただし、表示の仕方が普通の指数とは変わっていて、当日の値をその当日に表示するのではなく、当日を含めて26日先(先行)にずらしてチャート上に表示します。現在までの動きから、将来抵抗ラインとして機能しそうな株価を表示させますが、一般的にこの2つの先行スパンに挟まれた領域を「雲」と呼び、多くの投資家が抵抗帯として使っているようです。

(4)遅行スパン
当日の終値を先行スパンとは逆に当日を含めて26日前(遅行)に表示させたものです。相場のトレンドをみるという目的から、遅行スパン(26日前に表示した現在の株価)が26日前の株価よりも高いのか安いのかといった見方をします。

なお、一目均衡表では、9日や26日といった数字が重要であると考えられているため通常、日数を変えないで用いますが、さらに解析を進めたいという方のために、グッドイシューのチャートでは、ご自身で日数を調整することもできるようにしています。1度だけでも日数を変えて実際に表示が変わっていくのを確認してみましょう。

「一目均衡表」の特徴

一般的に、他のテクニカルチャートは利益を上げるために相場を分析するので「値幅」が重要視されるのですが、「一目均衡表」は、相場の本質的な変動要因を株価の「値幅」よりも、「時間(日柄)」を重要視するところに特徴があります。

一目均衡表におきまして、変化日を予測する方法は二つあります。

一つ目は基本数値になります。相場の天井、もしくは底を基準日として、そこから基本数値(9、17、26、33、42、52、65、76、129、172、226、676)の日数が経過した該当日に変化日が来ると予測する方法です。これらの日柄は、この日に必ず変化があるというものではありません。初めの該当日に変化がなければ、次の該当日に変化する可能性があるという考え方です。

二つ目は対等数値になります。過去の相場の天井と底の日柄をその後の日柄に当てはめる(対等させる)方法です。過去に変化があった日数と同じ期間で次も変化するという考え方です。

以上のように、「相場において重要なのは時間であり、価格は結果として従うものである」とする考え方が骨子とされ、この時間論を主軸に相場の波を論じた波動論、さらには波動から次の高安の目標値を決める値幅観測論の『三大骨子(さんだいこっし)』からなる日本の投資家の間でも人気度が高いチャートです。

「一目均衡表」の使い方

はじめは、まず基本的な考え方である次の3つのことをチェックしましょう。

(1)基準線と転換線との位置関係によるトレンドの判定
基準線と転換線の位置関係により、上昇トレンド、下降トレンドを判断します。
基本的には、転換線が基準線より上に位置している期間が上昇トレンドの期間、転換線が基準線より下に位置している期間が下降トレンド期間と判断します。

転換線が基準線を下から上抜けた時、あるいは、転換線が基準線を上から下抜けた時が、2本の移動平均線で作られるゴールデンクロス、デッドクロスと同じく「買い」や「売り」のサインとして使われることがあります。

(2)遅行スパンを用いたトレンドの判定
遅行スパンが26日前の株価より上に位置している期間を上昇トレンド期間、逆に遅行スパンが26日前の株価より下に位置している期間を下降トレンド期間と判断します。

また、遅行スパンと株価の関係も、26日前の株価を下から上抜いた時、あるいは、上から下抜いた時が、それぞれゴールデンクロス、デッドクロスと同じように「買い」や「売り」のサインとして使われることがあります。

(3)先行スパン1と先行スパン2との領域、いわゆる「雲」を用いた抵抗帯
株価が雲(先行スパン1と先行スパン2との領域)の上で推移しているときは、雲が下値抵抗帯(抵抗ライン)になりやすく「買い」を考えるポイントになります。

逆に株価が雲の下で推移しているときは、雲が上値抵抗帯(抵抗ライン)になりやすく「売り」を考えるポイントになります。また、株価が雲の中で推移しているときは、雲の上限線が上値抵抗ライン、雲の下限線が下値抵抗ラインとなりやすい性質があります。

この雲と現在の株価の位置関係は、見た目にもわかりやすいことから多くの投資家が投資判断に使っています。他の2つの判定方法は忘れてしまっても、この雲の使い方だけを覚えておくだけでも良いかも知れません。

好転・逆転

強い買いのポイントとする基準として、「三役好転」と言われるものがあります。反対に、強い売りのポイントとされる「三役逆転」もありますので簡単に説明します。

・現在の株価と雲の関係
 【好転】株価が雲を上回っている
 【逆転】株価が雲を下回っている

・転換線と基準線の関係
 【好転】転換線が基準線を上回ってる
 【逆転】転換線が基準線を下回ってる

・遅行スパンと26日前株価の関係
 【好転】遅行スパンが26日前の株価を上回っている
 【逆転】遅行スパンが26日前の株価を下回っている

このように3つの条件(役)の中で3つ全て「好転」を満たせば「三役好転」となり、強い買いのポイントとして判断できます。同じように、3つ全て「逆転」を満たせば「三役逆転」となり、強い売りのポイントとして判断できます。

「一目均衡表」は「視覚的にトレンドの判定や抵抗ラインの位置を把握できる」として多くの投資家に好まれて使われているため当たりやすいという人もいます。

ただし、それでも、実際に売買の判断に用いるときには、「一目均衡表」だけですべての売買を判断するよりも、チャートをチェックして割高な水準になっていないか、他の抵抗ライン(GIライン、GI抵抗ライン、押し目率、価格帯別出来高、移動平均線など)との複合チェックで抵抗帯の強さはどうなっているかなどの基本は欠かさずにおこなうようにしましょう。

「一目均衡表」の詳しい見方など理解を深めるためには、原著にあたり勉強されることをお勧めします。
一目均衡表原著
「一目均衡表」「一目均衡表 完結編」「一目均衡表 週間編」「わが最上の型譜」
上記の原著は、本書籍の著作権者である株式会社経済変動総研、および千代田書店で扱っております。
・千代田書店 茅場町店  03-3666-5355
・千代田書店 山種ビル店 03-3666-7425
・株式会社経済変動総研  0423-96-4383

POINT

・ 日本人が生み出した数少ないテクニカル指標のひとつで、株価の「値幅」より「時間(日柄)」に重点を置いて作られた指標である
・ 先行スパン1と先行スパン2との領域、いわゆる「雲」を抵抗帯として用いる
・ 「三役好転」は強い買いのポイント、「三役逆転」は強い売りのポイント

グッドイシューのチャートでは、確認したい企業の「銘柄コード」(株式市場で、企業を特定するための固有の番号)か「企業名」を入力すれば、簡単に株価チャートを見ることができます。
銘柄コードがわからなくてもチャートを出せるので、知っている会社の名前を入れて、いろいろな企業のチャートを見てみましょう。


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