わかる株式用語
節目とは(ふしめ)
まずはざっくり
たとえは季節にも二十四節気と呼ばれる「節目」がありますが、昼夜の長短を基準にした春分や秋分、気温も大暑・大寒、そして気象の雨水や大雪など「変化の起点」として節目という言葉が使われます。
株の世界でも、これと同じように株価の「節目」があります。例えばキリのよい価格は、多くの投資家が買いや売りの目標として意識しやすくなります。
これだけは覚えよう!
短期・中期の売買では、株価の節目となる数字を意識して取引することは大切な基本となります。節目で上値を抑えられたり、節目を突破したりすると、株価が上下どちらかに動くエネルギーが発生したと判断することができます。
■株価の節目
300円、400円などキリの良い株価は節目として意識されやすいといえます。
例えば日経平均がしばらく1万円を割り込んで低迷していた時には、「1万円回復」を待っていた投資家が多かったことでしょう。「1万円を回復したから、いったん売っておこう」と考える投資家が増えますと、株価の動きにも影響が出てきます。
また、過去の高値や安値も、投資家が目標にしやすいので、多くの投資家が注目して節目になりやすいといえます。意識する投資家が多いので、それまでの株価の動きに抵抗しやすくなります。このため「抵抗ライン」と呼ばれることもあります。
株価が上値の節目として意識されている株価水準まで上昇してくると売りが出やすくなります。このようなときは「節目で一服感が出た」と表されることがあります。
また、株価が元の水準まで戻ってきたためにひとまず売っておこうという心理の投資家が増えますので「やれやれの売り」が出ることもあります。
しかし、前回の高値などの節目を突き抜ける動きになりますと、抵抗ラインを突破したことで投資家が強気になりやすい傾向があります。
これと逆に、株価が下値の節目まで下落してくると買いが入りやすくなります。前回の安値や、直近高値からキリが良く下がった株価では、「そろそろ下げ止まるだろう」と思った投資家が買い注文を入れやすいポイントだからです。
■節目をどのように見つけるか
では、一般的に、株価の節目として意識されやすい数字を見てみましょう。
・前回の高値と安値
・100や150などのキリのよい株価
・前日の終値
・移動平均線(5日、25日、75日、200日など)
・一目均衡表の雲
・価格帯別出来高
など、これらを日足チャートや週足チャートで見ることで、より信頼できる売買の目安を見つけていきます。
もうひと頑張り!
節目を利用するときは「投資家心理の節目」にも注意してみましょう。
■売り逃さないように節目を利用した注文方法
現在の株価が120円の銘柄Aがあったとします。前回の高値が150円だったとしますと、キリの良い数字ということも重なって節目の150円で指値注文を出す投資家が多くいます。
このときに売り注文(指値)を150円で出しますと、他にも150円以上で売りたい投資家がたくさんいた場合に売れない可能性が出てきてしまいます。慎重に利益を重ねるスタイルの投資家であれば、1円、2円(銘柄によっては10円、20円)安い149円で売り注文を出しておけば約定しないリスクを減らすことができますね。
反対に買いたいときでも、キリの良い価格には注文がたくさん入っていて、買いそこなうこともあるので、節目の少し上に指値注文を出すと、買い損いを防ぐことができます。
「高機能チャート」では、銘柄ごとの節目を自動で表示させる「GI抵抗ライン」があります。
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