わかる株式用語
美人投票とは(びじんとうひょう)
まずはざっくり
イギリスの経済学者のケインズは、『株式投資は、美人投票のようなものだ』といいました。
ケインズは経済学者としても有名ですが、実は投資家としても知られています。母校の会計係をしていたときには3万ポンドを運用して、38万ポンドに増やしたという実力の持ち主です。
これだけは覚えよう!
ミスコンなどでグランプリを決める場合、『自分が美人と思う人に投票する』のが一般的です。
でも、ケインズが『株式投資と一緒』といった美人投票は、ちょっと違うものなんです。
昔、ロンドンで、一風変わった美人投票が行われました。
それは、投票者が100枚の写真の中から、もっとも容貌の美しい6人を選び、その選択が投票者全体の平均的な好みにもっとも近かった人に賞金が与えられるというものです。
つまり、この美人投票は、ただ『自分が美人と思う人』に投票したのでは、賞金をもらうことができません。
『他の人が美人だと思って投票する人』を予想して、投票する必要がある、投票者参加型の美人投票なんです。
この参加型の美人投票をした場合、ぱっと考えると『一般受けしそうな美人』とか『愛嬌のある美人』がグランプリに選ばれるんじゃないかと思いがちです。
でも、『実は、そうじゃない!』とケインズは言っています。
この参加型の美人投票では、単に『参加者が、他の参加者が誰を選ぶのかを考えて投票する』だけではなく、『平均的な意見は、何が平均的な意見になると期待しているかを予測すること』に知恵を絞っている状態になっており、投票者は3次元、4次元、5次元、それ以上の高次元を実践する人もでてくるとケインズは考えています。
つまり、人の心の裏の裏までよんで投票する人がでるということなのです。
とすると、"自分では絶対に美人とは思わない人"、むしろブスだなぁとおもう人にさえ投票する人もでてきて、その結果一般的に醜いと思われる人が、たくさん票を集めて優勝してしまうなどという可能性さえあるといっているのです。
そして、この美人投票と同じことが株式市場でも起こっていて、美人=業績がいいわけでもなく、目だった材料もない株が、急騰して注目されることが起こるとケインズはいっています。
確かに、マーケットでは『何の材料も出ていないし、業績もよくないのに突然上がる株』があります。
個人投資家の中には、このマネーゲームに参加する場合があります。しかし、高値掴みをしただけで結局値下がりしちゃった。なんてことが起こっています。
みんなが買うんじゃないか!と将来のことを予測して買うのは、まさに博打です。博打は当たればラッキーだけど、はずれたら『残念!』の一言では済まされません。株式投資を資産運用と考えているのなら、危ない橋は渡ってはだめです。
もうひと頑張り!
■資産運用のための株式投資とは
資産運用のための株式投資を考えるなら、なるべくリスクを下げて安定的に運用することが必要です。
安全性の高い投資とは、株式市場が大きく下がったときにあわせて買うことだとケンミレは考えています。
株式市場が大きく下がるということは、買いよりも売り注文の方が圧倒的に多い状況です。投資家は美人投票には参加すらしていないので、何だか自分だけ株を買おうするのが怖くなっちゃうようなタイミングです。
でも、実はここで買うのがポイント。
株は、ずっと下げ続けるということはありません。どんな相場でも、たとえ下落トレンドでも、下げすぎたら必ず反発して戻るということが必ずおきているんです。
そして、小さく下げたあとにはちょっとしか反発しませんが、大きく下落したあとには大きく上昇するというのが株式相場の流れです。
安全に資産運用するなら、この大きな下落が終わったときに買って、そのあと大きく上昇したときに売るというのが勝つための方程式になります。
ケンミレでは、大きく下がるタイミングをソフトで分析して、そのタイミングをお知らせしています。
特に投資の知識がなくても、買うべきタイミングがわかるので安心して資産運用をすることができます。