わかる株式用語
戻し目とは(もどしめ)
まずはざっくり
株価が下がり続けているときにも、「もう底だろう」と判断した一部の投資家が買うことによって、一時的に株価が反発して上昇することがあります。
この上昇をしているときに「ここまで戻れば(上がれば)、上げ止まるだろう」と投資家が考える水準のことを『戻し目』といいます。(戻し目はケンミレの登録商標です)
全値戻し、1/2戻し、1/3戻し、はたまた黄金比率といわれる0.382戻しなどが、投資家に意識されている『戻し目』です。投資家に意識されている『戻し目』に近づくと、今までの上昇が止められる可能性があるので、注意が必要です。
これだけは覚えよう!
株で利益を出すには、『安いときに買って、高くなったら売る』ことが必要です。株価が底値まできているときに買えれば、リバウンド狙いで利益を出すことができます。
でも、多くの投資家は、『まだ上がるんじゃないか』と欲をだしてしまい、結局株価が下落。最初はせっかく利益が出ていたのに、最終的には損切りをしたり塩漬け株になったりしてしまうのです。
もしも『リバウンドがいつまで続くのか』がわかれば、売れずに値下がってしまうリスクをなくすことができます。
このときに役立つのが『戻し目』です。
リバウンド相場が起きた場合には、過去の経験から1/3まで戻ってくると、リバウンド相場が終わる可能性が高くなるといわれています。
たとえば、2011年11月29日の日経平均で見ると
高値9152円(2011年10月31日)、安値8135円(2011年11月25日)からみると、すでに1/3戻しまで『戻し目』の水準がきています。
過去の経験則から、リバウンド相場では1/3戻しで止まってしまうことが多いので、『もうそろそろ上昇が止まるんじゃないか』と想定することができます。戻し目は、リバウンド相場では売りタイミングの判断に使えます。
ケンミレチャートを使えば、ボタンひとつで戻し目を表示できるので便利です。
もうひと頑張り!
絶対に高値で売れるの!?
戻し目を見ておけば、高止まりそうなところが分かるんだから、絶対に高値で売れるかというと、そんなことはありません。
なぜかというと、高値は1点しかなく、誰にも予想が出来ないからです。
売った後に株価が上がると『早く売りすぎた』とついつい思ってしまいます。でも売った後に株価が上がらない価格で売るということは『最高値で売る』ということです。しかし、高値は1点しかなく、誰にもわかりません。仮に最高値で売ることができたとしても、それは単なるラッキーにすぎないのです。
ということは『売った後に株価が上昇して当然』ということになります。この売った後に株価が上昇するのは当たり前とわかれば『売る決断』がしやすくなります。
『このくらいまで戻ったら上げ止まりそう』というのが想定できるので、売る決断の判断材料として、戻し目はとっても役に立ちます♪