わかる株式用語
指値とは(さしね)
まずはざっくり
株式投資では、いくらで買うか、いくらで売るかが重要です。指値とは、「この値段でなくちゃ買わない(売らない)」というこだわりを重要視して、自分が決めた値段を指定して注文をすることです。
指値注文では、売買が成立すれば自分の思い通りという結果になりますが、指定した値段で売ってくれる人(買ってくれる人)がいなければ、売買自体が成立しないことがあります。
これだけは覚えよう!
指値と違って、値段を指定しないで注文するのが成行(なりゆき)です。成行に任せて注文するので、ほぼ確実に買うことができますが、自分の想定する値段とは違う場合があります。
値段はさておき絶対に買いたい時、つまりここで買わずにいつ買うのかというレベルの買いチャンスの時には、成行で注文するのが向いています。
1年に数回くらいしかありませんが、株式市場全体が大きく下落して、ほとんどの銘柄が割安になるような時です。
一方、指値注文が向いているのは、「ここまで株価が下がって割安になったら買いたいけれど、下がってこなければ仕方がない」というように、どんと構えて待ち伏せる時です。
待ち伏せ買いに適している銘柄とは、上昇する理由があって株価が大きく値上がりした後で、上がり過ぎた反動で一時的に大きく値下がりしていて、もう少しで『値下がりが止まる可能性がある値段』に近付いている銘柄です。ちなみに新ケンミレ式次世代投資では、単に下がっている株ではなく、こういう株のことだけを"割安株"と呼んでいます。
割安株を探して、ここまで下がれば買いたいという値段を決めて、指値注文をして待ち伏せるのです。
売る場合にも指値注文は威力を発揮します。自分が買った株が上昇すると、もっと上昇するのでは?という期待と欲が出てきて持ち続けているうちに、結局売り損なってしまうことが初級の投資家には多いのですが、指値注文を使うとこの失敗を防ぐことができます。
それは、まだ気持ちが冷静なうちに、一番良いのは買った時にすぐ売り値を決めて指値注文を出しておけばいいのです。
売った後に株価が更に上昇すると悔しがる人がいますが、これは間違いです。株価がまだ上昇するからこそ、簡単に買い手が見つかるのです。
売った後に株価が上がったら、「上手く売れた!」と喜びましょう。
もうひと頑張り!
■指値注文のコツ
人間は切りのいい数字が好きなようです。株式投資でも、500円とか550円とか、節目になる切りのいい値段のところに大量の注文が集中することがよくあります。
同じ値段に後から注文を出しても、自分の順番はなかなか回って来ません。結局は、売買が成立しなかったという結果になってしまいます。
そんなことにならない、指値注文の方法は・・・
500円で買いたいなと思ったら、501円で指値をします。希望より1円高く買うことになりますが、500円の注文よりも先に売買が成立します。
550円で売りたいなと思ったら、549円で指値をします。希望より1円安く売ることになりますが、550円の注文より先に売買が成立します。
買えるか?売れるか?の大切なときには、数円にはこだわらないで指値をすることが最大のコツです。