トップ株式投資で知っておいた方が良いこと株式投資で知っておいた方が良いこと「第10回 中期波動でも売買回数を増やす方法(1)」

株式投資で知っておいた方が良いこと

第10回 中期波動でも売買回数を増やす方法(1)

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結論から言いますと、年間で2回前後しかない中期波動の投資タイミングで売買回数を増やすには2つの方法があります。1つは、株式市場が大きく下がったときだけに限定して「1回の投資タイミング=買いチャンスにできるだけ多くの銘柄を売買する方法」で、もっとも安全性が高い方法です。もう1つは、少し安全性は低くなりますが「市場の数を増やして投資タイミングそのものを増やす方法」です。

今回は、前者の株式市場が大きく下がったときだけに限定して「1回の投資タイミングで売買回数を増やす方法」についてレポートします。

(1)「1回の投資タイミングで売買回数を増やす」という方法

チャートのローソク足を「木」とするならば、波動ラインは「森」といえます。そして小さな上昇と下落を繰り返す短期波動を「小さな森」とするならば、その短期波動がいくつか集まった中期波動は「大きな森」という見方ができます。

新ケンミレでは、過去に日経平均が10%以上下落したタイミングを数えてみたら「年間で2回が一番多かった」ことから、この中期波動を「年間で2回前後の大きな上昇と下落」をコンピューターが自動的に認識してラインを引くようにしています。したがって、もし自分でチャート画面に中期波動のラインを引く場合は「10%以上の上昇率」「10%以上の下落率」「年間で2回くらい」を目安にしてラインを引くようにすれば良いと思います。

そしてこの中期波動を使って「いつ株式投資をすれば良いかのタイミングを見計らう」ということになりますが、ここでもっとも重要なことは『どのチャートの中期波動をチェックするか』ということです。

おそらく、大多数の投資家は「いつ買えば良いか」のタイミングを見計らうのに、日経平均やTOPIXというテレビや新聞で一番使われている株式指標の動きをチャートで確認し、投資タイミングを判断していると思います。この方法自体は決して間違っていませんし、むしろ『一番安全性が高い投資タイミング』の捉え方と言えます。

なぜなら、日経平均やTOPIXという株式市場全体の動きを表わす株式指標が大きく下がっているときは「ほとんどの個別銘柄も大きく下がっている可能性が高いとき」ですから、極論すれば「何を買ってもバーゲンセール」という状態だからです。実際に、昭和24年から昭和63年までの20年間で日経平均が10%以上大きく下がった後の個別銘柄の動きを検証しましたら、ほとんどの銘柄は30%以上も大きく上昇していました。

したがって、株式投資の初級者が投資タイミングを捉えるには、日経平均やTOPIXなどを見て『株式市場全体が大きく下がっているときに投資するのが一番良い』ということになります。

ただし、問題となるのは「日経平均やTOPIXに中期波動の下落ラインが引かれるのは年間に2回前後」ということですから、おのずと年間の投資タイミングも2回前後しかないということになります。そうしますと、仮に年間目標利益率を30%とした場合、1回あたりの投資で15%の利益を得なければ実現しないということになりますが、もし1回の投資で1銘柄だけに投資して15%の利益を得ようとすると以下の条件が必要になります。

■第一に、買った銘柄が100%上昇する銘柄でなければならないので、銘柄選びの失敗は許されない
■第二に、手取りベースで15%の利益を得るためには、「最安値では買えない」「最高値では売れない」ということを考えると『1回の上昇で25%〜30%くらい上昇する銘柄』でなければ不可能
■第三に、これだけの条件を満たすだけでも難しいのに、それを2回行わなければ年間目標利益率の30%は実現できない

さらに、年間2回前後の投資タイミングで2銘柄しか投資できないのは、非常に資金効率が悪い株式投資ということになります。

したがって、安全性が高い日経平均やTOPIXの中期波動の下落タイミングで投資するならば、「1回の投資タイミングで何銘柄を何回投資することができるか」がポイントということになります。そのためには、せっかくのチャンスを最大限活かせるように、次のような方法で行えば良いと思います。

■まず、株式市場全体が大きく下がっているとき=日経平均やTOPIXに中期波動の下落ラインが引けたら、「買いチャンス到来」という認識を持つ
■ただし、中期波動の下落ラインが引けたからといってすぐに買うのではなく、前回レポートしたように「日経平均やTOPIXがどこで下げ止まりそうか」という下値抵抗ラインを探す
■下値抵抗ラインに近づいたときに冷静に、かつ確実に買えるように、日経平均やTOPIXが「下がっている間に銘柄を探して心の準備」をしておく
■このとき、買いたい銘柄が見つかっても「全部の銘柄が買えるとは限らない」ので、できるだけ多くの「買いたい銘柄を見つけて準備」しておく
■実際に日経平均やTOPIXが下値抵抗ラインに近づいてきたら、準備しておいた「買いたい銘柄」を指し値で買い注文を出す
■指し値で買えなかった場合は、「この銘柄とは縁がなかった」とあきらめて、間違っても指し値を上げて高値を追いかけて買わない

この中で重要なポイントは「日経平均などが下がっている間に銘柄を探す」という点です。なぜなら、相場が下がっているときは「株価なんか見たくもない」という投資家が大半ですが、彼らが失敗する一番の原因は「相場が上がってから銘柄を探す」からです。つまり相場が上がってあわてて銘柄を探そうとすると、焦ってしまって「冷静なときなら絶対にしないミス」をしてしまうからです。

このような失敗をしないためには、中期波動で下落ラインが引けるような「相場が大きく下がっているとき」こそ、自分に厳しく冷静な判断ができますので、「下がっているときに銘柄を探す」ようにしてください。

このようなクセをつけますと、「自分が欲しい銘柄=買いたい銘柄=安易に妥協して銘柄を探す」のではなく、「自信が持てない銘柄=少しでも自分の条件に合わない銘柄=買ってはいけない銘柄」を除外して、「残った銘柄=投資リスクが低い銘柄=買っても良い可能性がある銘柄」の中からさらに「本当に買っても良い銘柄」を探すことができるようになります。

(2)本日の結論

日経平均やTOPIXなどに中期波動の下落ラインが引かれたとき、つまり株式市場全体が大きく下がったときだけ投資する方法がもっとも安全性が高い投資タイミングとなります。

ただし、この方法には「年間で2回前後しか投資タイミングがない」という欠点がありますので、1回の投資タイミングで「できるだけ多くの銘柄に投資する(何回も売買する)」ということが重要になります。そのためには、「せっかくのチャンスで投資する資金がある」ということが大前提になりますが、この2つのポイントをマスターできれば『もっとも安全性が高くて資金効率も高い投資手法』を行うことができるようになります。

1回の投資タイミングで売買回数を増やすイメージ

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