トップ初心者が覚えたほうが良い投資の知識初心者が覚えたほうが良い投資の知識「最終回 売り方の方程式」
初心者が覚えたほうが良い投資の知識
最終回 売り方の方程式
一番重要なことは「いくらで買えたか」ですが、一番難しいのが「いくらで売るか」です。
つまり、結果が確定していない買う決断よりも、結果が確定して修正できない売りのほうが決断が難しいと言えます。言い換えますと、売りの決断ができて、初めて一人前かもしれません。
売りは自分自身の心のコントロールが必要になります。自分で自分に「正しい売り方」を納得させることができれば、売りの決断はとても簡単になります。
その前に「売り方のコツ」についてお話します。
買いは1円上で指すと書きましたが、売りの場合は逆に「1円下で指す」と売り易くなります。売り注文の一覧表を見ますと、買いと同じで節目節目にまとまった売り注文が入っています。したがって、節目で注文しますと売り辛くなります。例えば、300円で売り注文を出すならば、299円で売り注文を出したほうが売り易くなります。
売り方の心のコントロール法
株を売るときの気持ちは、だれでも売った後に上がってほしくないという気持ちになると思います。
この気持ちになるので、ほとんどの投資家が株式投資で勝てないと思っています。つまり、売る決断ができない最大の理由は「売った後に上がらない株価で売りたい」という気持ちです。
なぜそう思った投資家が負けるのか。売った後に上がらない株価とは「最高値」で最高値は「一瞬」しかありません。その一瞬を当てることは砂漠でダイヤモンドを探すのと同じで不可能に近いと言えます。
この事実を知れば、売った後に株価が上がるのは当然であり、最高値を狙うと「売る前に下がってしまうリスクが出てくる」ということがわかると思います。つまり、売った後に株価が上がるから「売れた」のであり、上らないということは「最高値で売ったか、売り逃したか」のどちらかになります。
売った後に株価が上がって当然という気持ちで売り注文を出しましょう
売りは何を参考に売値を決定するのか
ここも専門家のノウハウ勝負のポイントのひとつになります。
売り方としては
- これ以上は上がらないという株価を探す
- 出来高が出来ると相場がいったん終わるので、出来高から売りのタイミングを探す
- 独自に上値抵抗ラインを計算して、その価格で売る
- いろいろな売買タイミング指標を使って売り価格を探す
- 自分の目標利益率を決めて、相場に係わらず目標利益まで上昇したら無条件に売る
以上、投資の初心者に知っておいて欲しいことを駆け足で書いてみました。最初は何が何だかわからないと思いますが、人間の脳は柔軟性が高いので、何度も読み返しますと「気が付いたら会得していた」ということになりますので、プリントアウトして、電車の中、トイレの中、休憩中など、非生産的な時間を使って、マスターできるまでトライしてください。
結果は努力を裏切りません。しかし、努力した分以上の結果は得られません。「新しい日本の株式市場の到来」に向けて、この出会いを価値ある出会いにしていただければ幸いです。