トップ今日からの投資戦略2012年2月 3日 下がったシャープと上がったソニーで安いのはどちらか?
2012年2月 3日(金曜日) 12時49分 更新
1)赤字決算のシャープとソニーでは、株価の反応が正反対になった。
2)過去と比較すると、シャープの方が高いことがわかる。
3)業績の悪い銘柄は、値動きを狙った短期リバウンド狙いと割り切った方がよい。

決算の反応で乱高下する銘柄が出ています。今回は、株式市場で話題になったシャープとソニーの決算を比較してレポートします。くわしくはレポートをご覧ください。
国内3月決算企業の第3四半期の決算発表が本格化していますが、発表後の株価で一喜一憂どころか、極端な反応で振り回される展開になっています。本日は300社以上の発表を控えており、結果によっては乱高下する銘柄も出てくるでしょう。
決算の話題では、シャープが連結業績予想で過去最大となる「2900億円の赤字」を発表して、ストップ安まで売られたことがあげられます。昨日は、シャープの決算を受けてパナソニックも連れ安し、そろって31年ぶりの安値水準を記録しました。
一方で、本日はソニーが連結業績予想で「2200億円の赤字」を発表したのにもかかわらず、大幅上昇となりました。
連結業績予想の赤字金額は、シャープ、ソニーともに「2000億円台」とだいたい同じようなものです。ところがシャープは「失望売り」、ソニーは「悪材料出尽くし」と解説されています。
決算後の反応を見て後講釈しているといってしまえばそれまでですが、株価を調べると、シャープとソニーでは「シャープの方が高かった」ことがわかります。

上記のグラフは、昨年の大震災後に日経平均が安値を付けた3月15日の3社の終値を100とした類似比較チャートです。
株価のスタートを「100」としていますから、現在の相対値と比較すれば、下落率や株価水準も簡単にわかります。たとえば、パナソニックの相対値は68.36ですので、「100−68.36=31.64」となり、大震災の終値と比べて31%下落しているということになります
類似比較チャートから、昨年11月以降の傾向で、ソニー、パナソニックがそろって下がっている中、シャープは反対に上昇、大震災後の安値水準を超えていたことがわかります。
反対にソニーの下落率はとても大きく、昨年11月の安値では、大震災の安値のさらに半値近くになっています。
つまり、相対値で過去と比較すると、赤字発表で急落したシャープは、まだパナソニックやソニーよりも株価水準が高いことがわかります。
この動きは、投資家がシャープの決算に期待し、ソニーの決算を警戒していたことを表していたと考えられます。そして、決算発表で答え合わせをしてみたら、シャープは「期待はずれ」、ソニーは「思ったほど悪くない」となったので、「失望売り」と「悪材料出尽くし」の極端な反応になったといえます。
両者の反応から考えられることは、決算内容を事前に知ることはできませんので、決算発表で急落するリスクを減らすには、「高値にある株は買ったら危ない」というあたりまえの結論になります。
ただし、両者の反応は、決算発表後の短期的な値動きの可能性もあります。なぜなら、長期の株価はファンダメンタルで動き、目先の株価はテクニカルで動くと考えられるからです。長期で見れば、3社ともに大震災の安値を割り込んで右肩下がりが続いています。つまり、液晶テレビなどの家電業界は、業績が長期で低迷しているといえます。
売られ過ぎで買いたいと思ったとしても、家電業界の景気が不透明なのであれば、値動きを狙った短期リバウンド狙いと割り切った方がよいといえます。
レポート担当:ケンミレ株式情報 市原 義明
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