トップ株式投資で知っておいた方が良いこと株式投資で知っておいた方が良いこと「第14回 「当たり前のこと」を「当たり前に行う」ために」

株式投資で知っておいた方が良いこと

第14回 「当たり前のこと」を「当たり前に行う」ために

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『バリューライン』以外にも、株価チャートのローソク足に「いろいろなライン(線)を引いて分析する方法」はたくさんあります。そうした中で、どうして私にとってこの『バリューライン』が目からウロコだったかといいますと、それまでも知識としては知っていましたが「実際に自分の投資で使って勝てる(※正しくは「負ける確率を減らすことができる」)」と確信したからです。

(1)『バリューライン』の本質的な使い方

そもそも私が『バリューライン』を使い始めたきっかけは、昨年のセミナーで講師としてバリューラインについて解説することになったからでした。それまでも『バリューライン』は使う人によって「トレンドライン」などの名称で呼ばれていることは知っていましたが、セミナー講師として『バリューライン』を解説する以上、どれだけ知識として知っていても、またそれが理論的に正しくても「使えないもの」であればセミナーで話すこともできませんし、その後もレポートで取り上げることもできないと思いまして、実際に自分の株式投資で"試しに使ってみる"ことにしました。

この『バリューライン』はソフト化されていませんので、日経平均やTOPIX、また投資ソフトを使って抽出した個別銘柄のチャートに実際に自分でラインを引いてみて、引いたラインを元に「買いタイミング」や「売りタイミング」を判断する基準として使ってみました。

実際に『バリューライン』をどのようにして使ったかといいますと、それは実に単純で、株価が平行な3本のラインの中で動いているのであれば「真中のラインよりも下になったら割安だから買えば良いじゃないか」、反対に「真中のラインよりも上になったら割高だから売れば良いじゃないか」ということだけです。

『バリューライン』の

第1回や第2回でもレポートしましたが、株式投資は一度買ってしまえば「買ったことはなかったことにして欲しい」と言ってもできませんので、いかにして「今が買っても良いタイミングかどうかの判断」がとても重要になります。しかし、このときに何の判断基準も持たずに「相場の勢い」や「個人の主観的な判断」で買った場合、上手く行けば良いのですが、上手く行かなかった場合は「次もまた同じ失敗を繰り返す」可能性が高くなりますので、『バリューライン』を引いてピンク色のゾーンになれば買うタイミング、ブルー色のゾーンになれば売るタイミングと判断するようにしました。

そして「買っても良いタイミング」と判断できれば、次は実際に買う個別銘柄を探して「いくらであれば買った後に大きく下がらないか」という買い値を決めて買い、買ったら売るということになりますが、個別銘柄の売買タイミングを決めるときも『バリューライン』を活用して判断しました。



≪ケーススタディ(1):久光製薬≫
久光製薬の場合は、自分で引いたラインの「一番下のライン」まで下がったタイミングで買い、「一番上のライン」まで上昇したので"感情を挟まないで機械的"に売りましたが、結果的にはバリューラインの下限と上限で売買した格好となりました。

≪ケーススタディ(2):ツツミ≫
しかしツツミの場合は、「真中のラインを下回ったタイミング=割安なゾーンに突入した」との判断で少し早く買ってしまいました。しかしこのときは「もし一番下のラインまで下がったらもう一回買い増しすれば良い」と考えていました。
また売り値も同様に、「真中のラインを上回ったタイミング=割高ゾーン」になったので売りました。しかし、株価はその後で「一番上のラインまで上昇」しましたので、この銘柄の場合は「早く売り過ぎた例」ということになります。


少し話が横道に外れますが、ツツミのように"事前に戦術として買い増しを考えて買う"のと、戦術ではなく"今買えば平均買い単価が下がるから買い増ししよう"というのは「似てまったく異なる投資戦術」です。

前者は「ここまで下がれば下げ止まる可能性が高い株価水準」と判断して買い値を決める方法ですから、新ケンミレでも『二段構えの投資手法』として正しい手法と考えています。しかし後者の場合はナンピン買いといいまして「根拠の無い自己中心的な買い値の決め方」です。

昔、私がまだ証券会社にいた頃、当時の支店長に「田中、ナンピン(買い)はスカンピンだから買い増しするなら損切りしろ」と言われたことを今でも鮮明に覚えていますが、根拠の無いナンピン買いとは「ここで下げ止まって欲しいと自分が思っているだけの株価」でしかありません。しかし株価は個人の都合まで考慮して動いてくれませんので、ナンピンしても「さらに下がってしまう=さらに含み損が拡大する」ことになります。これが塩漬け株を作ってしまう一番の原因です。

話を戻しますが、『バリューライン』の本質的な使い方とは、割安ゾーンを知って割高ゾーンを知る、に尽きます。

しかしたったこれだけのことですが、株式投資は下がったときに買って、上がったら売るだけという「当たり前のことが当たり前にできる」ということと、チャートに自分でラインを引く手間さえ惜しまなければ「誰でも簡単にできる」ということに私は大きな衝撃を受けました。

(2)『バリューライン』の発展的な使い方

そして『バリューライン』の本質的な使い方を押さえた上で、『波動ライン』や『押し目ライン』や『KM抵抗ライン』などと組み合わせて活用すればさらに威力を発揮することになりますが、長くなりましたので次回に解説します。

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