トップ勝者への道 「第3回 株式投資で勝つための時間の使い方」
勝者への道
第3回 株式投資で勝つための時間の使い方
『株式投資で勝つには、どれくらいの時間を使えばよいのか』は、多くの投資家にとって興味のあることだと思います。
株式投資に使う時間には、以下のようなものがあります。
(1)買いたい銘柄を探す時間とその銘柄の「買い値」と「売り値」を探す時間
(2)自分が行った投資が合っているか、間違っているかを検証する時間
(3)株式投資の基本的な知識を身に付ける時間
(4)株式市場を取り巻く環境を検証する時間
(5)他の投資家の人と会って情報を交換する時間
このように、大きく分けて上記5種類の時間が必要になります。
今回も同じ5種類の項目になりましたが、株式投資に限らず『何かで成果を出す』ためには、まず全体を掴み、全体の中から個別に進む方法が一番効率よく、また覚えやすいと思うので、この順番に従ってご説明します。
(1)買いたい銘柄を探す時間とその銘柄の買い値と売り値を探す時間
初級者は、週末の土日のどちらかで3時間程度使えば十分だと思います。
中上級者の場合には『毎日が投資チャンス』になりますから、当然、最低でも毎日1時間程度は銘柄を探す時間を取っていると思います。
但し、常に平常心を持っていたいならば、週末に銘柄探しを行い、平日は探した銘柄の推移を見る方法が良いと思います。
なぜならば、毎日株価の動きを見続けることで『株価が何かを伝えてくる時』がありますし、自分で何かを掴むこともできるからです。
そして、この方法ではなく週末だけを使う方法であっても『習慣にすれば、生産性が上がって、何かを見つけられる』ようになることもあります。
(2)自分が行なった投資が合っているか、間違っているかを検証する時間
これはほとんどの人にとって、最も苦手なことではないかと思います。
この作業に時間を使っても、必ず『銘柄を見つけられる』わけではありませんし、非常に地味な作業だからです。
あるスポーツで5年連続日本チャンピオンになった人が、『目先の動きは反射神経(体)が行い、少し先の戦術は(頭)が行うことができれば、その部門で一流になれる』と言っていました。
つまり、練習によって体を意識しなくても動くようにすることが第一で、これができなければ頭で現在の行動を統制しなければならず、そうなりますと少し先の戦術を考えることに頭が使えなくなってしまい、総合力で勝てなくなるということになります。
株式投資も全く同じで、何かを直接見ている時には『考えなくても判断できる』ようになり、頭はもっと先のシナリオとシナリオに合わせた戦術を考えるようにしなければ、色々なミスをしてしまいます。
しかし、実際の自分の投資結果が『自分が考えている通り』に行われているのか、それとも考えていることと行っていることが違っているのかをチェックすることは面倒なことです。
それでも、『間違いを見つける』ことができれば、次は同じ間違いで失敗しなくなりますし、うまくできた時には『同じようにすれば、次の投資もうまくできる』確率が高くなります。つまり、自分の投資を振り返って間違いを見つけることは勝つために「必要不可欠」といえます。
3ケ月に1度程度のペースで十分ですから、自分の投資手法の見直しをしてください。
使う時間も1〜2時間で十分です。それでも、使った時間に対するパフォーマンスは非常に高くなりますし、お正月に昨年一年間の投資成果を振り返って笑えるようにもなると思います。
(3)株式投資の基本的な知識を身に付ける時間
これは長期戦となります。株式投資の義務教育のようなもので、ケンミレでも、このために「ケンミレの投資塾」を初めとした色々なレポートを提供しています。
できれば1週間に1〜2回ペースで1時間程度使うとベストでしょう。
そして、このような読むだけの作業は机に座ってするのではなく、トイレや風呂や通勤途中など『ながら』で行った方が長続きします。
もうひとつ大切なことは、『1度ではなく、繰り返し3度くらい読む』ことです。
1度で気が付かなかったことでも、2度、3度と読んでいく間に気が付くことがたくさんあるからです。
(4)株式市場を取り巻く環境を検証する時間
これはできれば、毎日行った方が良いと言えます。
使う時間は、30分〜1時間程度ですが、その日のレポートをその日に読まなくても『株式市場と株式市場を取り巻く環境の流れ』を知ることで『迅速に対応』できる頭ができあがるからです。
(3)と同じように『ながら』で何回か読むことをお勧めします。
(5)他の投資家の人と会って情報を交換する時間
どんなことにも言えることですが、自分一人で行っていますと自然に『我流』になります。
ほとんどの場合、『我流』は『正統』よりも悪くなりますので、誰か知人を作って、たまにでもよいですから『意見交換』をするとよいと思います。
最後に上級者は何でも同じですが、専心できるものに自分の使える時間の大半を費やします。
もちろん、費やした時間分だけ『色々な知識や技術や情報』が入ってきて、その分だけパフォーマンスも大きくなります。
結果は努力を裏切らず、努力以上に結果は返ってこないものです。
したがって、自分が使える時間、自分の投資レベルを冷静に判断し、この環境に合わせた投資スタイルを作って、努力によって投資スタイルを進歩させるのがベストの方法だと思います。
【ポイント】
■投資家が勝つためには次の5つの時間の使い方を知る。
・銘柄を探し、売買タイミングを決めるのは基本的に土日を使う
・投資スタイルを最低1年に1回は見直しを行う(自分の行動を検証する時間を持つ)
・いろいろな空き時間を活用して株式投資の知識を身につける
・株式市場の動きもレポートなどでチェックを行う(迅速に行動するための準備の時間を持つ)
・独りよがりならないように投資仲間と情報交換を行う