トップ勝者への道 「第2回 勝つ確率の高いタイミングだけ投資する」
勝者への道
第2回 勝つ確率の高いタイミングだけ投資する
第2回 勝つ確率の高いタイミングだけ投資する
株式投資で勝つ確率を高める方法は、株式市場が大きく調整したタイミングで買う努力をすることです。このタイミングをうまく捉えて投資するには、どのような点に注目すればいいかを学びましょう。
中期波動の調整、ここに注目!
ケンミレでは、大きく調整したときを中期波動での調整と言います。大きく調整したという漠然とした言い方ではどのくらいの程度か分からないかも知れませんが、参考期間を申し上げますと2〜3ケ月以上と考えて下さい。
中期波動の調整の特徴は幾つかあります。短期波動の調整と比べると以下の点で異なっています。
中期波動の調整 | 一旦休みがほしいという時の調整ですので長くなり、軟調な期間が長くなっている間に投資家が自信を失ってしまって、新規の買い材料が出ないと上昇しない傾向があります。 |
短期波動の調整 | 利食い売りが終われば、再び上昇しますので5日から2〜3週間の上昇と1〜2週間の調整となります。 |
中期波動で調整中の株式市場が上昇に転じるためには、『新しい好材料』が出るか、それとも『既存の悪材料』が消えるかのどちらかが必要になります。
中期波動で調整後の上昇の場合には、通常で2〜3ケ月、材料が大きいときには5〜6ケ月上昇する可能性がありますので、この上昇相場に『初期で乗る=投資をする』ことが一番安全な投資タイミングとなります。
そして、何より中期波動での調整の利点は『大きく調整したため、投資の参加者が少なくなっている』ことです。
このため、参加者が少ないので、全ての銘柄が一度に上昇するような相場にはならず、次々に新しい銘柄が上昇する相場になります。
このような相場ならば、上昇する順番を間違えて選ばなければ、1回目の上昇で何回も投資できます。 つまり、最初の上昇で3〜4回投資できれば、そして中期調整が年間で2〜3回あれば、8〜12回程度は買いチャンスがあるということです。
これだけ投資チャンスがあり、なおかつ株式投資を財産構築の手段と捉えることができれば『十分、目的は達成』できます。
しかし、株式投資に娯楽性を求めるのならば結果は違ってきます。娯楽とは楽しむことで、どんなことであっても『楽しむためにはコストがかかり』ます。ですから、株式投資に娯楽性を求めるならば、その分だけ『損失が発生する確率が高くなる』と考えなければなりません。 それは、自分のレベルを超えた割安株に投資することや、自分の感情の赴くままに買ってしまうことで『その後の対処方法』が何も確立出来ていないからです。
しかし、投資レベルが上がって他の要素が満たされれば、売買回数が多くなっても娯楽性が小さくなるので勝つ確率をアップさせることができます。
また、初級者には難しいですが、中級者になりますと中期波動の調整の後に来る、一番初めの上昇だけに投資タイミングを絞る必要はありませんし、もっと柔軟に対応してもよいと言えます。
中期波動の調整が終わると『次の中期波動の上昇が始まり』ます。 つまり、それは中期波動を構成しているそれぞれの短期波動の上昇と調整が何回か起こることを表します。この短期波動の調整を買うのは上級者の投資方法ですが、中期波動の上昇の初期から中期までは中級者でも対応可能だと思います。
問題は、初期は良いとして『中期と思って押し目を買ったつもりが、中期波動の上昇の末期で、中期調整が始まり下がってしまった』ときです。
このような場合は、短期波動の上昇の2回目までしか買わないというように、相場の勢いを見ながら『あらかじめ、何回目までの上昇は買うが、その後の上昇は休む』と決めて投資する方法も中級者であればOKだと思います。
【ポイント】
■初心者は年間2回程度の中期の調整タイミングを狙う。
■中級者で短期波動を用いて売買する場合でも、2回目までにして、3回目以降は買わないなどのルールを決める
勝者への道 - 目次
第1回 | 株式投資で勝つための心構え 株式投資を極めるためには、細かい投資のテクニックを知る以前に、相場環境に応じて冷静な判断を下せるようになるための「投資の心構え」が必要になります。 |
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第2回 | 勝つ確率の高いタイミングだけ投資する 株式投資で勝つ確率を高める方法は、株式市場が大きく調整したタイミングで買う努力をすることです。このタイミングをうまく捉えて投資するには、どのような点に注目すればいいかを学びましょう。 |
第3回 | 株式投資で勝つための時間の使い方 『株式投資で勝つには、どれくらいの時間を使えばよいのか』は、多くの投資家にとって興味のあることだと思います。株式投資に使う時間には、以下のようなものがあります。 |
第4回 | 株価の割安度の見方 「ケンミレ式 勝者への道」第4回では「時間の使い方」に続き、今回は株価の割安度の見方をご説明させていただきます。 |
第5回 | 株価からみる売買タイミング ケンミレでの割安株の定義を詳しくご説明しました。「勝者への道 第5回」では割安株をいつ買うのか?売買タイミングを認識する方法として一番分かりやすい方法、『株価の水準』からチェックする方法をお話します。 |
第6回 | 投資スタイルの決め方 今回は「いきあたりばったり」の投資を卒業して「どのようにすれば勝てるか?」について今回ご説明させていただきます。 |
第7回 | 平常心を保って投資をするためのコツ 株式投資で勝つためには、常に「平常心」を保ち続ける必要があります。 なぜならば、株式投資とは『気が付くかどうか』が勝負の分かれ目になるからです。パニックになると何も分からなくなりますが、これは『今していることを上手くやりたい』という欲が平常心を失わせるからです。 |
第8回 | 自己責任投資出来ない投資家は敗者! よくマネー雑誌などで「自己責任で投資をする時代がきた」といった表現が聞かれていますが、いったい自己責任投資とは何なのでしょうか?今回はその本質に迫りたいと思います。 |
第9回 | 年間の投資目標を決めよう! 「一年の計は元旦にあり」といった言葉がありますように、投資においても年間の目標利益を達成するために、投資スタイルを考えることは、非常に価値があります。今回は、具体的な年間目標の設定方法についてレポートします。 |
第10回 | 買った銘柄全部で勝ちたい投資家は敗者 投資をするからには全て勝ちたいと考えるのが投資家の性ですが、なかなかそのようにうまくはいきません。そもそも株式投資で100%勝ちに行くこと自体が間違いと言えますし、逆に勝者は損失を最小限に抑えることでトータルで勝ちを収めています。 |
第11回 | 勝者のリターンアップ方法! 株式投資で勝つための大きな課題に『どうすれば、同じ努力でできるだけ大きく儲かるのか』という効率性の問題があります。 |
第12回 | 損切りルールの作り方 株式投資に100%の勝率はありません。しかし、勝率が50%以下でも年間投資成果をプラスにする方法が2つあります。 |
第13回 | ケンミレ式 株価メカニズムを知ろう 株式投資をするときに、多くの投資家は上がる銘柄を探して買い、下がる銘柄を探して売れば儲かると考えていると思います。 |
第14回 | 3つのバリューを把握するのが勝者 『パイの原理』に続き、『3つのバリュー』の説明になります。 株価を把握する際に、『割高株価』・『適正株価』・『割安株価』をいかに把握するかが株価の売買タイミングを掴むために必要不可欠です。 |
第15回 | 株価と出来高は勝者の重要ポイント! ケンミレの投資理論の中心である、パイの原理、3つのバリューに続き、株式投資で勝つための株価変動メカニズムについて説明します。但し、これから申し上げることは『プラスアルファー(+α)』と考えて下さい。 |
第16回 | 勝者になるためのテクニカル分析の使い方 株価変動のメカニズムに続いて、今回から2回にわたって「テクニカル分析指標の影響」をお伝えします。 |
第17回 | テクニカル分析は株式投資に必須! 以前は当たらなかったテクニカル分析が、最近重要視されている理由が2つあります。1つはインターネットの普及で『個人投資家が簡単にテクニカル分析ソフトを使えるようになった』こと、もう1つは『多くの投資家がテクニカル分析をするようになったためテクニカル分析が当たるようになった』ことです。 |
第18回 | 派生商品が与える影響度 今日のテーマは『派生商品』です。派生商品とはデリバティブ・プロダクツとも言われ、「本来の目的」と「派生目的」の2つがあり、このうち後者が株式市場の混乱要因となっています。また、派生商品が株式市場に影響を与えるものに『株』『金利』『為替』があります。 |
第19回 | 勝者が知るべき経済要因と政治要因 景気と政治を専門に勉強する経済学や政治学であれば難しいのは当たり前なのですが、ここでは『個人投資家にとって、投資戦術を考える時に景気と政治をどう使えば良いのか』だけに限定して御説明します。 |
第20回 | 勝者になるためのテクニカル分析(1) 誰でも使えるテクニカル分析投資で『勝てる銘柄が見つかる』ことは、99%ありません。 もし、誰でも使えるテクニカル分析ソフトで勝てるならば、世界中で株式投資の億万長者が誕生し続けてしまいます。しかし、実際にそんな話は聞いたことがありません。 |
第21回 | 勝者になるためのテクニカル分析(2) 今回は前回(第20回)に引き続き「繰り返し見る」ということについてです。株価データとは『株価の日々の動き(寄付・高値・安値・終値・出来高)です。 また銘柄に付随するデータとは、『平均上昇率などのテクニカルデータと、業績などのファンダメンタルズデータ』です。 |