株式レポート
バックナンバー 2007/02/14 17:36 更新
今日の視点
株価チャートの使い方(チャート本来の目的)[1]【森田レポート】
株価チャートは株式投資を行う上で必要不可欠なものですが、この株価チャートを武器として使用するためには、本来の目的をきちんと知っておく必要があります。
本日より3回に分けて、株価チャートの本来の目的についてお伝えします。それでは本文をご覧下さい。
チャートとは何か、多分ほとんどの投資家はチャートとは株価の動きを見るものと思っていると思います。確かに一番分かりやすい説明ですが、チャートが単に株価の動きを見るだけのものであれば、チャートはここまで重要視されるようになっていないと思います。
では、チャート本来の目的とは何かまとめてみますと、
(1)単純に現在の株価の動きを見る機能
この目的は、今の株価が
1.既に大きく上昇したあとなのか(株価は天井圏であり、ここから買うのは危険です)
2.大きく下落したあとなのか(底値圏のため株価は割安であり、タイミングを見て買う)
3.それとも、上がり始めた時、上がっている途中、下がり始めた時、下がっている途中なのか(株価は上昇初期か上昇中、または下落初期か下落中)を単純にチェックする機能です。
ここで大きく上昇したとか、上がっている途中と言う時に、どの程度ならば大きく上昇した時で、どの程度ならば上がっている途中なのかを、どう判断するのかと言いますと、それは『個人、個人で違って当然』と思ってください。
どういうことかと言いますと、リスクを取れる投資をする投資家とリスクを取りたくない投資家では『株価の動きの意味』は当然違ってくるからです。
つまり、株価に対する考え方は、個人個人で違うものであり、違うからこそ、一つの株価に対して割高と判断する投資家と割安と判断する投資家がいて、常に売る投資家と買う投資家に分かれる訳です。
1996年と1997年に米国の専門家の間で意見が分かれ、投資戦略が分かれたことがありました。一方は下がり過ぎた日本の株式市場が割安と考えて、主に日本市場に投資しました。もう一方は上がり過ぎた米国の株式市場は『まだ割安』と考えて米国の株式投資を中心に投資しました。
結果は米国の株式市場は2000年初めまで上昇し続け、日本の株式市場は2003年まで下落し続けましたので、大きく上がった米国の株式市場に投資した投資家が勝ち、割安な日本市場に投資した専門家は、パフォーマンスをあげることに失敗し『クビ』になりました。
逆に80年代後半の日本の場合には、1986年から1989年までバブル相場で大きく上昇しましたが、この時には米国の専門家は1986年から1991年まで売り続けました。これはその前に下がっている間に買い続けたことで、売り上がりの投資戦術をとることが出来たからです。
今回も2003年から2005年までの上昇相場の中で割安になったら買い続けた投資家の勝ちで、年間調整となった2006年は割安になった時に買った投資家でも負けることになりました。しかし、重要な事は『同じ投資戦術を取り続ける』という事です。なぜなら相場に合わせて投資戦術を変えますと、逆になった時には負け続けることになるからです。
もう一つ言えることは『下がった時に買った場合と、上がった後に買った場合には、2006年のような年間調整の時は別として、一般的には『下がった後で買った時の方が、失敗した時に損失が小さくなる』ということです。
株式投資で勝ち続ける事は不可能です。したがって、株式投資で勝つということは、年間トータルで勝つということであり、そのためには『買う時は、成功した時には大きな利益を得る確率が高く、失敗しても損失が小さくて済む時』が一番良いということになります。その時とは『下がった時』であり、さらに狙いは『下がっていて、そろそろ下げ止まる確率が高い時』ということになります。
(2)下げ止まる株価を探す
上述しました通り株式投資で勝つためには、割安株で、しかも下げ止まる確率が高い株価を探す必要があります。何故、株価の下落が止まるのかを理解出来れば、下げ止まる確率が高い株価を探し易くなります。
では、どうして株価が下げ止まるのかと言いますと、色々な理由があります。その中でチャートに関する部分を申し上げますと、
[1]専門家やチャートに詳しい投資家は、チャートがある形になりますと、下げが止まると考えて買いを入れますので、買いが増加して下げが止まります。
[2]売買タイミング指標に買いシグナルが点灯しますと、その指標を使っている投資家から買いが入って、下げが止まります。
この二つが重要ですが、そのなかでもチャートの形から売買の判断をする投資家が、何故チャートの形で決断出来るのかと言いますと、それは『チャートの形は株価の動き』だけではなく、その時の個別銘柄のファンダメンタルズ、投資家心理、経済環境、政治環境など、株式市場を取り巻くすべての環境が含まれているからです。
つまり、すべての環境を考えて、今は買いだとか、売りだとかという判断をしているわけです。政治も経済も、そして個別銘柄の将来の成長性もすべてチャートの中に含まれています。
もう一つは、過去の株価に出来高ができたのかを確認することができることです。つまり、その株価は株価だけでなく、そこで『どれくらいの人が買ったのか』ということも分かります。多くの人が買っている高値まで株価が上昇しますと、前に買っていて、下がったから仕方なく持ったままにしている投資家は、やれやれと思って売りますので、売りが増えて上昇が止まります。
信用取引が注目されるのは、この過去に高値で買っている投資家が、今も持っているのか(信用残高が減少していない)、それともあきらめて売ったのか(信用残高が減少している)が分かりますので、この銘柄は『株価が上昇しても、売りが余り出ない』『この銘柄は信用残高が多いので、株価が上昇した時に売り物が出て、一気に大きくは上昇出来ない』ということが分かるからです。
最後に、過去に大きく上がった高値、大きく下がった安値は注目されます。何故ならば、株価がどこまで上昇するのか、下落するのか投資家には将来が見えないからです。見えないことで『何かを参考にして売買の決断をする』のですが、過去の高値や安値は『決断しやすい』項目になります。
何故、過去の高値や安値が『決断しやすい』項目になるのか、続きは明日お伝えします。
レポート担当:森田 謙一
■本日の要点
株価チャートは株式投資を行う上で必要不可欠なものですが、この株価チャートを武器として使用するためには、本来の目的をきちんと知っておく必要があります。
本日より3回に分けて、株価チャートの本来の目的についてお伝えします。それでは本文をご覧下さい。
◇株価チャートの使い方について
チャートとは何か、多分ほとんどの投資家はチャートとは株価の動きを見るものと思っていると思います。確かに一番分かりやすい説明ですが、チャートが単に株価の動きを見るだけのものであれば、チャートはここまで重要視されるようになっていないと思います。
では、チャート本来の目的とは何かまとめてみますと、
(1)単純に現在の株価の動きを見る機能
この目的は、今の株価が
1.既に大きく上昇したあとなのか(株価は天井圏であり、ここから買うのは危険です)
2.大きく下落したあとなのか(底値圏のため株価は割安であり、タイミングを見て買う)
3.それとも、上がり始めた時、上がっている途中、下がり始めた時、下がっている途中なのか(株価は上昇初期か上昇中、または下落初期か下落中)を単純にチェックする機能です。
ここで大きく上昇したとか、上がっている途中と言う時に、どの程度ならば大きく上昇した時で、どの程度ならば上がっている途中なのかを、どう判断するのかと言いますと、それは『個人、個人で違って当然』と思ってください。
どういうことかと言いますと、リスクを取れる投資をする投資家とリスクを取りたくない投資家では『株価の動きの意味』は当然違ってくるからです。
つまり、株価に対する考え方は、個人個人で違うものであり、違うからこそ、一つの株価に対して割高と判断する投資家と割安と判断する投資家がいて、常に売る投資家と買う投資家に分かれる訳です。
1996年と1997年に米国の専門家の間で意見が分かれ、投資戦略が分かれたことがありました。一方は下がり過ぎた日本の株式市場が割安と考えて、主に日本市場に投資しました。もう一方は上がり過ぎた米国の株式市場は『まだ割安』と考えて米国の株式投資を中心に投資しました。
結果は米国の株式市場は2000年初めまで上昇し続け、日本の株式市場は2003年まで下落し続けましたので、大きく上がった米国の株式市場に投資した投資家が勝ち、割安な日本市場に投資した専門家は、パフォーマンスをあげることに失敗し『クビ』になりました。
逆に80年代後半の日本の場合には、1986年から1989年までバブル相場で大きく上昇しましたが、この時には米国の専門家は1986年から1991年まで売り続けました。これはその前に下がっている間に買い続けたことで、売り上がりの投資戦術をとることが出来たからです。
今回も2003年から2005年までの上昇相場の中で割安になったら買い続けた投資家の勝ちで、年間調整となった2006年は割安になった時に買った投資家でも負けることになりました。しかし、重要な事は『同じ投資戦術を取り続ける』という事です。なぜなら相場に合わせて投資戦術を変えますと、逆になった時には負け続けることになるからです。
もう一つ言えることは『下がった時に買った場合と、上がった後に買った場合には、2006年のような年間調整の時は別として、一般的には『下がった後で買った時の方が、失敗した時に損失が小さくなる』ということです。
株式投資で勝ち続ける事は不可能です。したがって、株式投資で勝つということは、年間トータルで勝つということであり、そのためには『買う時は、成功した時には大きな利益を得る確率が高く、失敗しても損失が小さくて済む時』が一番良いということになります。その時とは『下がった時』であり、さらに狙いは『下がっていて、そろそろ下げ止まる確率が高い時』ということになります。
(2)下げ止まる株価を探す
上述しました通り株式投資で勝つためには、割安株で、しかも下げ止まる確率が高い株価を探す必要があります。何故、株価の下落が止まるのかを理解出来れば、下げ止まる確率が高い株価を探し易くなります。
では、どうして株価が下げ止まるのかと言いますと、色々な理由があります。その中でチャートに関する部分を申し上げますと、
[1]専門家やチャートに詳しい投資家は、チャートがある形になりますと、下げが止まると考えて買いを入れますので、買いが増加して下げが止まります。
[2]売買タイミング指標に買いシグナルが点灯しますと、その指標を使っている投資家から買いが入って、下げが止まります。
この二つが重要ですが、そのなかでもチャートの形から売買の判断をする投資家が、何故チャートの形で決断出来るのかと言いますと、それは『チャートの形は株価の動き』だけではなく、その時の個別銘柄のファンダメンタルズ、投資家心理、経済環境、政治環境など、株式市場を取り巻くすべての環境が含まれているからです。
つまり、すべての環境を考えて、今は買いだとか、売りだとかという判断をしているわけです。政治も経済も、そして個別銘柄の将来の成長性もすべてチャートの中に含まれています。
もう一つは、過去の株価に出来高ができたのかを確認することができることです。つまり、その株価は株価だけでなく、そこで『どれくらいの人が買ったのか』ということも分かります。多くの人が買っている高値まで株価が上昇しますと、前に買っていて、下がったから仕方なく持ったままにしている投資家は、やれやれと思って売りますので、売りが増えて上昇が止まります。
信用取引が注目されるのは、この過去に高値で買っている投資家が、今も持っているのか(信用残高が減少していない)、それともあきらめて売ったのか(信用残高が減少している)が分かりますので、この銘柄は『株価が上昇しても、売りが余り出ない』『この銘柄は信用残高が多いので、株価が上昇した時に売り物が出て、一気に大きくは上昇出来ない』ということが分かるからです。
最後に、過去に大きく上がった高値、大きく下がった安値は注目されます。何故ならば、株価がどこまで上昇するのか、下落するのか投資家には将来が見えないからです。見えないことで『何かを参考にして売買の決断をする』のですが、過去の高値や安値は『決断しやすい』項目になります。
何故、過去の高値や安値が『決断しやすい』項目になるのか、続きは明日お伝えします。
レポート担当:森田 謙一
今日の特集
【水曜版】会員サポート担当より「コアストック銘柄探しソフトへの質問」
◇コアストック銘柄探しソフトへの質問
毎週水曜日は、日頃会員の方からサポート担当宛に寄せられるご質問の中で、是非、皆様に知っていただきたいことをご紹介させていただいております。今回は、2月9日にリニューアルしてリリースしました『コアストック銘柄探しソフト』へのご質問にお答えしたいと思います。
◇「もうはまだなり、まだはもうなり」
本日はバレンタインデーです。「ひょっとすると」と思って会社に来てみると、特にサプライズ的なこともなくいつもとなんら変わりないのですが、なぜか気分がさえません。株と同じでラッキーを期待してもダメなんだなと思いました。
さて、日経平均は今朝17700円をあっさり突破し、目標達成感による売りに一方的に押されることなく、しっかりと売り物を吸収している底堅さが好感されているようです。
しかし、「もうはまだなり、まだはもうなり」という格言がありますように、こういうときこそ市場の過熱感に乗せられないよう、一度冷静になっていただきたいと思います。
昨日の「今日の特集」では、戦術を含む具体的な『コアストック銘柄探しソフト』の使い方をご案内させていただきました。
▼「コアストック銘柄での銘柄選び」
本日は、リニューアルしてから会員様より早速いただきましたご質問やご要望についてお答えしたいと思います。
詳しくは本文をご覧ください。
【質問1】
新しくなった『コアストック銘柄探しソフト』はどこにありますか?
<回答>
ケンミレ株式情報にログインした画面で「コアストック銘柄探しソフト」が表示されていない場合は、『トレーニングソフト』や『実践ソフト』が使える「スタンダードコース」にトップページが設定されております。
トップページを「スタンダードコース」から「中上級コース」へ以下の手順で切り替えていただくことで『コアストック銘柄探しソフト』をトップページよりご利用いただけます。
1)会員専用ホームページの画面左上に、お客様のユーザ名で「ようこそ○○様」のメッセージが表示されているかご確認ください。
2)その行を右へ進んでいただくと、"スタンダードコース"「コース切替」のボタンが表示されております。
3)「コース切替」をクリックしていただくと、コース設定を行う画面が別ウィンドウで表示されます。
4)画面の下部で「中上級コース」を選択し、「設定」ボタンをクリックしていただくと、中上級コースに切り替わります。
5)画面真ん中やや上の「銘柄を探す」の中にあるソフトのアイコンの二段目の「コアストック銘柄探しソフト」をクリックすると、2007年度コアストック一覧表に切り替わります。
【質問2】
2007年度コアストック一覧表の200銘柄に該当しない自分で登録した銘柄は、日経平均との連動性が表示されないのでしょうか?
<回答>
日経平均との連動性につきましては、コアストック一覧表に採用されている200銘柄のみの表示となっております。しかし、リリースされてから本日まで、コアストック採用の200銘柄以外のいくつかの銘柄も連動性が表示されておりました。
これはコアストック候補の銘柄のデータがそのまま反映されてしまったためです。したがって、コアストック採用の200銘柄以外の連動性については、日経平均との連動性を表示されないように本日修正する予定です。
【質問3】
「中期下落認定」はコアストックリストに登録しないと表示されないでしょうか?
<回答>
現在はコアストックリストへ登録しなければ、中期下落認定は表示されません。しかし、2007年度コアストック一覧表の時点で中期下落認定が確認できたほうが便利だというご意見をいくつか既にいただいております。
そのほかには、「コアストックリストに登録したあとのデータ一覧表で平均上昇率が確認できるようにして欲しい」「コアストックリストからチャートを開いた際に企業情報が見られるようにしてほしい」というご要望をいただいております。
これらのご要望については、今後の改修で検討させていただきたいと思いますので、「こんな機能があればこのように使えて便利だ」というご要望があれば是非ともご意見をいただければと思います。
◇最後に
リニューアルされた『コアストック銘柄探しソフト』はいかがでしょうか。ケンミレが良いと思っていても、会員の皆様の投資にお役立ていただけなければ意味のないものになってしまうので、是非使ってみたご感想やご要望など忌憚のない意見をいただきたいと思います。
レポート担当:岡田風早
今日の市況
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◆米国マーケット「大型株の好材料を受けてダウは4日ぶり反発」
【各種指標】
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【取引所別の騰落銘柄数】
| 値上がり/値下がり | |
| NYSE | 2369/903 |
| NASDAQ | 1817/1191 |
【対ドル相場】
| 円 | 1ドル | =121.16/19円 (前日121.90/94円) |
| ユーロ | 1ユーロ | =1.3038/39ドル(前日1.2963/65ドル) |
【米国債利回り】
10年債 4.811%(前日4.809%)
【WTI原油先物】
3月限 1バレル=59.06ドル(前日比+1.25ドル)
◇NY市場概況
昨日13日の米国市場は、ダウ・NASDAQともに反発となりました。
寄り付き前の決算発表では、後発医薬品のテバ・ファーマシューティカルや住宅建設のKBホームが好決算を発表しました。
また、8時半には12月貿易収支が612億ドルの赤字と発表され、赤字額は予想(597億ドル)以上に拡大していることが分かりました。原因としては輸入原油価格の上昇や外国製自動車や消費財の購入が過去最高に達したことなどが考えられます。
ダウは主要銘柄に好材料が出て、寄り付きから高く始まりました。
材料として、英豪系の資源大手BHPビリトンとリオ・ティント・グループが、アルミニウムメーカー最大手アルコアに買収案を準備していると報じられ、アルコアが買われました。
また、多角経営を行なう3Mが今後2年で最高70億ドル相当の自社株買戻しを行なう計画が取締役会で承認されたと発表し、さらに4半期配当の増額や証券会社による投資判断引き上げも発表され大幅に上昇しました。
さらに、メリルリンチ証券が自動車最大手のGM(ゼネラルモーターズ)の投資判断を「売り」から「買い」に引き上げ、買いが集まりました。170億ドルになるとみられる年金基金の黒字により今年の労使協議が円滑に進むとみられたことが理由のようです。
NASDAQは取引開始直後に3000ポイント以上に急騰し、インターネットバブル崩壊直前の2000年3月を思わせる水準を付ける場面があったのですが、NASDAQの関係者によると特定の銘柄をめぐる誤った取引によるもののようで、表記はすぐに修正されました。
国際エネルギー機関の原油需要上方修正発表を受けて、10時から開始された原油先物は強含みの展開となりました。
原油価格の影響によりエクソンモービルなどのエネルギー株が反発してダウをさらに上昇させる形となり、ダウはそのまま高値圏で推移して取引を終えました。
引け後、半導体製造装置メーカー最大手のアプライド・マテリアルズやグラフィック用半導体メーカーのエヌビディアが好決算を発表し、時間外取引で上昇しています。
結局、昨日のNYダウは12654ドル(+102.30ドル・+0.81%)出来高概算14.6億株、NASDAQ指数は、2459P(+9.50P ・+0.39%)出来高概算19.1億株となりました。 今週水曜日のFRBバーナンキ議長の議会証言を控えて、出来高は少ない展開が続いています。
◇その他の市場
為替市場では、ドルが対ユーロ、対円で下落しました。2006年第4・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)が予想を上回る伸びになったことから、欧州中央銀行(ECB)が来月の理事会で利上げを実施するとの観測が強まった。
12月米貿易収支統計で貿易赤字が拡大したことを受け、米成長見通しに対する懸念が高まったことが、ドルをさらに押し下げる要因となりました。円の上昇については、15日に発表される日本の2006年第4・四半期国内総生産(GDP)発表を控えて、強い数字が出るとの思惑から円を買い戻す動きが出たようです。
債券市場は、下落(利回り上昇)しました。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が14日からの議会証言でインフレに関して踏み込んだ発言をするのではないかとの警戒感が根強く、利上げの可能性が高まることから債券が売られました。
ただ、一部のアナリストからは「債券市場は前週末以降、積極姿勢に欠けており、ここにきて売られ過ぎている可能性がある」との指摘も聞かれました。
レポート担当:原 正彦
◆東京マーケット(前場)「約5年ぶりに17700円台を回復」
◇寄り付き前動向
昨日の米国市場は貿易収支こそ過去最大の赤字を拡大する結果となりましたが、主要企業に対して好材料がでたことでダウ、NASDAQともに反発となりました。
ダウは+102ドルの12654ドル、NASDAQ+9Pの2459Pとなりました。アルコアに対する買収観測、CVSコープがケアマークに対する買収価格引き上げを提示など、活発な企業合併の動きを市場は好感した形になりました。
また、シカゴ日経平均先物は大証前日比+105円の17705円で戻ってきております。
寄り付き前の外国証券の成行注文動向は、3560万株の売りに対して4540万株の買いで、差し引き980万株の買い越しとなりました。買い越しは4営業日ぶりで、金額ベースでも買い越しとなっています。
◇相場概況
寄り付き前時点での材料が好感され、本日の日経平均は続伸して始まりました。またCMEが17700円台で戻ってきていることを受け、寄付き後15分ほどで17700円台をあっさりと上抜きました。
その後日経平均は、2000年5月10日以来の17700円台を突破したことで、目標達成感による売り物などが出てくることとなりました。断続的に出てくる売り物のため、一時的に上昇がとまる場面もありましたが、売りものをしっかりと吸収し、下落に転じなかったことが市場の底固さと好感され、その後は売り方の買戻しを呼び込み、再度上昇幅を拡大し推移することとなりました。
約5年ぶりの高値奪回など、心理的に更なる上昇への弾みとなり17762円まで上昇することとなりました。
明日はGDP発表ですので、本来様子見となってもおかしくない状況ではありますが、市場は「強いGDP予想」に対する期待感が先行する形で堅調な推移を見せ、前場は高値近辺でもみ合ったまま終了いたしました。
結局、日経平均は+0.60%(前日比+106.29円)の17727円で終了することとなりました。TOPIXは、+0.56%(前日比+9.83P)の1765Pとなりました。
東証一部単純平均は+0.48%、東証二部単純平均は+0.05%となりました。
日経JASDAQ平均は−0.08%、JASDAQ指数は−0.19%、マザーズ総合は+0.47%とまちまちになっています。
東証一部の売買代金は1兆4811億円、出来高概算12.0億株となりました。売買代金は前日の前場と比べ減少となりましたが、出来高は増加いたしました。
騰落銘柄数は値上がり/値下がりで、東証一部が1075/501、東証二部が180/169、JASDAQが271/367となりました。
堅調な米国市場などに支えられ好調な推移を見せる国内市場となっておりますが、好調さの追い風の1つの要因に「為替が円安に安定していること」が挙げられます。
G7でこそ「円安是正」についての明確な言及はありませんでしたが、昨日発表になった米国の貿易収支が過去最大の赤字を更新したことを受けて、一部では日本や中国に対しての政治的な為替への圧力の高まりを懸念する声も出ております。
もちろん現在の日本市場の好調さを支えているのは為替だけではありません。「企業の好業績(為替動向と関係してくる部分もありますが)」や「景気回復」による地合いが良好になってきていること、また「5月に控えた三角合併解禁によるM&A」などのテーマの影響も大きいと言えます。
ただ上述した為替に対する懸念以外にも、「過去最大に積み上がっている裁定買い残」など、市場にあるのは好材料だけではありません。このような上昇が続くと「株を持たざるリスク」を感じて焦って売買してしまう投資家も多いのではないでしょうか。
しかし「株を持っていない」ということは決してリスクではなく、むしろチャンスです。ここから焦って売買するのではなく、次のチャンスにしっかり「上昇力の高い銘柄」を買えるよう、調整が来るのを楽しみに待つべきだと思います。先週末に『コアストック銘柄探し』というソフトをリリースしております。大きく上昇する可能性が高い銘柄を、3つのパターンに分けてリスト化したものです。是非一度使ってみていただきたいと思います。
2月9日【森田レポート】
▼2007年度版コアストック銘柄リストの使い方【森田レポート】
2月13日【ケンミレ・アイ】
▼【火曜版】ケンミレソフト活用!割安株投資「コアストック銘柄での銘柄選び」
レポート担当:加藤一陽
◆東京マーケット(後場)「高値更新、売買代金は9日連続の3兆円超え」
◇概要
日経平均は+131円の17752円と4日続伸となりました。朝方から買いが先行して17700円台に乗せた日経平均でしたが、その後も好調な企業業績を背景に主力大型株中心に堅調な相場展開が続くことになりました。後場に入って本日の高値を更新し、一時17789円まで上昇する場面も見られ、心理的な節目として考えられる18000円も意識される水準まで上昇しています。売買代金は本日も3兆円を超えており、9営業日連続の3兆円超えとなって市場の強さを表しています。
◇後場市況
昼休みのバスケット取引では約432億円の取引が成立しましたが、市場関係者のコメントでは目立った偏りは見られなかったようです。また、後場寄り付き前の大口成り行き注文では、売りが1670万株、買いが1650万株で、差し引き20万株の売り越しとなりました。
後場の日経平均は、+112円の17733円で始まりました。前場で2000年5月以来の17700円台に乗せた日経平均ですが、その後も堅調なもみ合いが続くことになりました。
円安基調が為替差益につながることや、原油高の落ち着きが原材料コスト低下につながるといった企業業績を押しあげる環境も手伝って、好調な企業業績を背景にした主力大型株中心の相場展開となりました。
円安や原材料コスト低下のメリットが表れたのが、昨日発表された大手ゴム会社の決算でした。横浜ゴムは想定より円安に振れたことと天然ゴム価格の下落から従来予想を上回る決算予想となり、ブリヂストンも同様の理由で減益幅が縮小することとなったと伝わったことで人気となりました。
また、最近の円安基調もあまり好感されず、さえない動きが続いていた電機などのハイテク関連株も本日は幅広く買われて、指数を押し上げることになりました。米国の半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズの決算が市場予想を上回ったことが買い安心感につながったとの指摘もあり、半導体関連の東京エレクトロン、アドバンテストなど日経平均に影響の大きい値がさ株の上昇が目立ちました。
さらに、ソニーが昨年来高値を更新するとともに売買代金で東証のトップになるなど、物色の広がりが見られることになりました。
直近で買い人気を集めて市場を牽引している大手商社、大手鉄鋼、大手海運なども高値更新銘柄が目立ち、本日も相場を支えることになりました。ただ、一方で昨日の相場を牽引した不動産大手は利益確定売りに押される銘柄が散見されており、良い意味で資金の循環がうかがえる相場展開となりました。
これら主力大型株の売買に支えられて、日経平均は一時本日の高値を超え、17789円まで上昇する場面も見られるなど堅調な相場展開が続くことになりました。
その後も大引けまで高値圏でもみ合いが続き、心理的に大きな節目として考えられる18000円も届きそうな水準まで上昇して終了することとなりました。ただ、本日で4日続伸となり、上昇ピッチの早さに警戒感を持つ投資家が増える可能性も考えられます。
結局、日経平均は、17752円(前日比+131.19円、+0.74%)、TOPIXは1765P(前日比+9.41P、+0.54%)となりました。
売買代金は、概算3兆1225億円、出来高概算は約24.0億株となりました。売買代金は前日を下回りながらも高水準を保ち、9営業日連続の3兆円超えとなりました。
業種別東証株価指数(TOPIX、全33業種)では、値上がり/値下がりで23/10となりました。値上がりでは、ゴム製品(+3.68%)、非鉄金属(+2.62%)、陸運業(+2.45%)が上位となりました。
一方、値下がりは、電力ガス業(−1.01%)、パルプ紙(−0.98%)、その他製品(−0.79%)が上位となりました。
その他の指数の大引けは、東証1部単純平均が+2.16P(+0.46%)、東証2部単純平均が+0.68P(+0.21%)、大型株指数が+8.82P(+0.48%)、中型株指数が+13.12P(+0.74%)、小型株指数が+5.95P(+0.25%)となりました。
新興市場は、値動きの良い主力大型株に新興市場から個人の資金が流れているとの見方もあって、堅調な東証一部大型株に比べてさえない展開となりました。ただ、大引けにかけて全体には買いが先行しています。日経JASDAQ平均は、+0.38P(+0.02%)、JASDAQ市場の時価総額ベースの指数であるJASDAQ指数は、−0.06P(−0.07%)、マザーズ総合は、+16.30P(+1.46%)となりました。
騰落銘柄数は、値上がり/値下がりで、東証一部が922/649、東証二部が203/187、JASDAQが319/378となりました。
本日の日経平均は連日の高値更新となり、大型株中心に強い相場展開となりました。売買代金は9営業日連続の3兆円超えとなり、05年12月2日〜14日の9日連続に並ぶことになりました。
また、本日は先行して上昇していた電力や不動産が一服となり、代わりにゴムや非鉄、また物色の圏外だった電機や建設が買われるなど、主力大型株に資金の循環が見られています。上昇ピッチの速さに警戒感も出るところですが、売買代金が高水準であることと循環物色が見られることで、強い相場が続くとの期待につながっているようです。
ただし、心理的な節目の18000円が見えてきていますので、目標達成感から一服となる可能性も十分考えられます。投資資金には余裕を持って、あまり強気になり過ぎないよう、冷静な対応が必要かと思います。
◇前週の信用取引残高が発表される
東京証券取引所から発表された、前週末2月9日申し込みの現在の信用取引残高(三市場合計の概算)では、売り残、買い残ともに増加となりました。
売り残が前々週から331億円増加し、1兆6870億円、買い残は前々週から1138億円増加して3兆8121億円となりました。
直近では比較的大きく買い残が増加となりました。相場上昇で個人投資家の心理も強気に傾いてきている可能性がうかがえます。
レポート担当:市原義明