株式レポート
バックナンバー 2007/02/01 18:10 更新
今日の視点
株式投資に必要なマネジメントとは、恐怖の克服方法(3)【森田レポート】
本日のレポートは、昨日にご案内しましたとおり、株式投資における恐怖の克服方法についてお伝えします。それでは本文をご覧下さい。
色々な人に色々なことを言いますと、多くの人は『それは知っています』と答えます。何故ならば、私の言う事は『普通』の事ばかりであって、天才のような『一部の選ばれた人』にしか出来ないことではないからです。
一部の選ばれた人にしか出来ない事は、社会的には意味がないことであり、作った人のおごりでしかないと、昔ある本で読んでから『常にこの事を意識』してきました。
『それは知っています』という言葉を聞きますと、私はこころの中で『知らないと思うよ』と思います。知っていることが出来るとすれば、世の中は優秀な人ばかりになります。知っているということは、出来ると言う事や、やっていると言う事とは雲泥の差があります。
日本ではほとんどの人が学校に行って勉強しますので、知っている事は多いのですが、意味が分かっているとか、実行出来ているという意味になりますと、ほとんどの人が分かっていない、実行出来ていないと思います。
そして、実行出来ている人にとっての次の課題が、意味を知っているということです。『下がったところで買おう』と言う言葉の意味は誰でも知っています。しかし、『下がったところ』という意味については、投資家によって違ってきます。『少し下がった』ところなのか、『大きく下がった』ところなのか。さらに『大きく下がる』とはどういう意味なのか、それは下がったところではなく、下がったところに加えて、株価の下落が止まる確率が高いところなどです。
さらに株価の下落が止まる確率が高いところを探す方法もたくさんあります。この探す方法まで知っていて実行出来る人と、知っていても『全く実行していない人』では大きな差がありますし、知っていて実行している人の間でも大きな差があります。これが日本語の名詞や動詞が持っている意味を『どのレベルで知っているか』ということになります。
どんな文章にも、裏側に経験があります。そして経験は使った時間と、使った時間の使い方によって深度が違ってきます。勝者は、その言葉の意味ではなく、深度を考えますし、文章の行間にある意味も探しに行きます。
これは、最初は誰も出来ません。出来るためには『同じ本を何度も読む』ことです。不遜かもしれませんが、私は社員に『わたしのレポートは最低でも2回以上は読むように』言っています。一回では気が付かないことが二回目、三回目と回を重ねる度に気が付くようになります。それは無意識の記憶が何度も読む間にはっきりとしてきて、それまで気が付かなかったことが『突然、気が付く』からではないかと思います。
もう一つは読む時の体調も自分の環境も『新しい発見』に寄与しているのではないかと思います。そして、このしつこいと言われるほど、繰り返すことが『何かを掴む』ための必要条件だと思って、私はこれまで動いてきました。
そして、実行している人は少ないと申しあげましたが、実行出来ている人達は勝ち組に入っている人達と言う事になります。
例えば、株価は上がったり下がったりするということは誰でも知っています。知っていれば『株価が下がって、これ以上は下がる確率が低いというタイミング』でだけ投資すれば良いのですが、チャートを見れば分かりますように、多くの投資家は『高くなったところで買っている=株価の上昇と比例して出来高も増加している』結果となっています。
何故、知っていて出来ないのかと言いますと、それは昨日申し上げたような『恐怖心』があるからです。株式投資は欲望と恐怖心に打ち勝った人だけが、継続的に勝ち続けられます。勝ち続けられるという意味は『すべての投資で勝つ』という意味ではなく、1年が終わって精算すると、毎年プラスで終わっているという意味です。
答は『考えない環境』を作ることです。考えれば『欲望と恐怖心』に勝つことはほぼ不可能に近いわけですから、考えない環境を作る以外に方法はないと言えます。銘柄を探す場合には『シグナルが点灯しなければ銘柄探しをしない』という方法を取れば良いのですが、買った後と売る時は『既に株式を保有しています』ので、どうしても欲望と恐怖心が出てきます。
結論は『条件反射の頭を作る』以外にありません。思考の条件反射を作る方法は『繰り返し思う』ことです。何を思うのかと言いますと、
(1)買ったあとに下がらないところで買うということは『最安値を買うこと』になりますが、最安値を見つけることは不可能ですから、買った後に株価は下がって当然と思い続けること=待ち伏せ買いの投資戦術
(2)『底を打って、株価が上昇し始めた時に投資すること』
この場合にはいろいろなテクニックが必要になりますので、まずはテクニックや知識を覚えなければなりません。=初動買いの投資戦術
(3)売ったあとに株価が上昇しないということは『最高値で売ること』になります。
しかし、最高値を見つけることは不可能ですから、売ったあとに株価が上昇するのは当然と思い続けること=出来るだけたくさん儲けたいと思うのではなく、確実に売れる株価を探すという投資方法
この事を思い続けて売買するだけでも、自然に恐怖心がなくなり、上手くいったらラッキー、上手くいかなかったらアンラッキーと考えて、失敗した時に嫌な思いを引きずらなくなります。つまり、当たり前の事が当たり前に出来るような精神状態を、反復練習で作るという普通の事を持続させることが出来れば、株式投資の勝者になる条件の一つであって、しかも大きな条件をクリアすることが出来ると思います。
レポート担当:森田 謙一
■本日の要点
本日のレポートは、昨日にご案内しましたとおり、株式投資における恐怖の克服方法についてお伝えします。それでは本文をご覧下さい。
◇株式投資の恐怖心の克服方法
色々な人に色々なことを言いますと、多くの人は『それは知っています』と答えます。何故ならば、私の言う事は『普通』の事ばかりであって、天才のような『一部の選ばれた人』にしか出来ないことではないからです。
一部の選ばれた人にしか出来ない事は、社会的には意味がないことであり、作った人のおごりでしかないと、昔ある本で読んでから『常にこの事を意識』してきました。
『それは知っています』という言葉を聞きますと、私はこころの中で『知らないと思うよ』と思います。知っていることが出来るとすれば、世の中は優秀な人ばかりになります。知っているということは、出来ると言う事や、やっていると言う事とは雲泥の差があります。
日本ではほとんどの人が学校に行って勉強しますので、知っている事は多いのですが、意味が分かっているとか、実行出来ているという意味になりますと、ほとんどの人が分かっていない、実行出来ていないと思います。
そして、実行出来ている人にとっての次の課題が、意味を知っているということです。『下がったところで買おう』と言う言葉の意味は誰でも知っています。しかし、『下がったところ』という意味については、投資家によって違ってきます。『少し下がった』ところなのか、『大きく下がった』ところなのか。さらに『大きく下がる』とはどういう意味なのか、それは下がったところではなく、下がったところに加えて、株価の下落が止まる確率が高いところなどです。
さらに株価の下落が止まる確率が高いところを探す方法もたくさんあります。この探す方法まで知っていて実行出来る人と、知っていても『全く実行していない人』では大きな差がありますし、知っていて実行している人の間でも大きな差があります。これが日本語の名詞や動詞が持っている意味を『どのレベルで知っているか』ということになります。
どんな文章にも、裏側に経験があります。そして経験は使った時間と、使った時間の使い方によって深度が違ってきます。勝者は、その言葉の意味ではなく、深度を考えますし、文章の行間にある意味も探しに行きます。
これは、最初は誰も出来ません。出来るためには『同じ本を何度も読む』ことです。不遜かもしれませんが、私は社員に『わたしのレポートは最低でも2回以上は読むように』言っています。一回では気が付かないことが二回目、三回目と回を重ねる度に気が付くようになります。それは無意識の記憶が何度も読む間にはっきりとしてきて、それまで気が付かなかったことが『突然、気が付く』からではないかと思います。
もう一つは読む時の体調も自分の環境も『新しい発見』に寄与しているのではないかと思います。そして、このしつこいと言われるほど、繰り返すことが『何かを掴む』ための必要条件だと思って、私はこれまで動いてきました。
そして、実行している人は少ないと申しあげましたが、実行出来ている人達は勝ち組に入っている人達と言う事になります。
例えば、株価は上がったり下がったりするということは誰でも知っています。知っていれば『株価が下がって、これ以上は下がる確率が低いというタイミング』でだけ投資すれば良いのですが、チャートを見れば分かりますように、多くの投資家は『高くなったところで買っている=株価の上昇と比例して出来高も増加している』結果となっています。
何故、知っていて出来ないのかと言いますと、それは昨日申し上げたような『恐怖心』があるからです。株式投資は欲望と恐怖心に打ち勝った人だけが、継続的に勝ち続けられます。勝ち続けられるという意味は『すべての投資で勝つ』という意味ではなく、1年が終わって精算すると、毎年プラスで終わっているという意味です。
◇では、どうすれば恐怖心に勝つことが出来るのか
答は『考えない環境』を作ることです。考えれば『欲望と恐怖心』に勝つことはほぼ不可能に近いわけですから、考えない環境を作る以外に方法はないと言えます。銘柄を探す場合には『シグナルが点灯しなければ銘柄探しをしない』という方法を取れば良いのですが、買った後と売る時は『既に株式を保有しています』ので、どうしても欲望と恐怖心が出てきます。
結論は『条件反射の頭を作る』以外にありません。思考の条件反射を作る方法は『繰り返し思う』ことです。何を思うのかと言いますと、
(1)買ったあとに下がらないところで買うということは『最安値を買うこと』になりますが、最安値を見つけることは不可能ですから、買った後に株価は下がって当然と思い続けること=待ち伏せ買いの投資戦術
(2)『底を打って、株価が上昇し始めた時に投資すること』
この場合にはいろいろなテクニックが必要になりますので、まずはテクニックや知識を覚えなければなりません。=初動買いの投資戦術
(3)売ったあとに株価が上昇しないということは『最高値で売ること』になります。
しかし、最高値を見つけることは不可能ですから、売ったあとに株価が上昇するのは当然と思い続けること=出来るだけたくさん儲けたいと思うのではなく、確実に売れる株価を探すという投資方法
この事を思い続けて売買するだけでも、自然に恐怖心がなくなり、上手くいったらラッキー、上手くいかなかったらアンラッキーと考えて、失敗した時に嫌な思いを引きずらなくなります。つまり、当たり前の事が当たり前に出来るような精神状態を、反復練習で作るという普通の事を持続させることが出来れば、株式投資の勝者になる条件の一つであって、しかも大きな条件をクリアすることが出来ると思います。
レポート担当:森田 謙一
今日の特集
【木曜版】ケンミレ式株式投資「大きな割安、小さな割安」
■本日の要点
割安タイミングをどう捉えるかによって、投資戦術はまったく異なったものになりますので、今回は割安タイミングについての考え方を整理してみました。詳しくは本文をご覧ください。
◇相場は「強い」と見ているのに売った理由
先週の木曜日に、私の売りルールは「一回で大きく利益を取ろうとは考えずに、売れるときに確実に売ろうと考えて売っている」とレポートしました。そして先週の木曜日は持っていた残りの銘柄を全部売りましたので、今の私の手持ち銘柄は「0銘柄」です。つまり「現金比率が100%=株式比率は0%」です。
では、どうして「売れるときに確実に売ろうと考えるのか」と言いますと、一つは「売らずに持ち続けて下がってしまえば損する」ということと、もう一つは売れるときに売って現金を持っていなければ「割安タイミングで下がったチャンスで買えない」と考えるからです。
◇大きな割安、小さな割安
株式投資とは、「下がったときに買って上がったときに売るだけ」という非常にシンプルなものですが、この「下がったとき=割安タイミング」の意味をどう捉えるかによって、投資戦術はまったく異なったものになります。
私の場合は、これまで何回もレポートしてきましたが、まずは『波動ラインの下落波動』と『バリューラインのアンダーバリュー』を使ってチェックします。ただし、ここで誤解されやすいことは、割安タイミングには「大きな割安」と「小さな割安」があるということです。
▼「波動ラインで見た大きな割安と小さな割安」はこちらをご覧ください。
同じ『波動ライン』でも、中期波動で割安タイミングをチェックするのと、短期波動で割安タイミングをチェックするのとでは、「チャンス到来だ!」と思えるタイミングは人によって違ってきます。つまり「大きな割安」とは、言い方を換えますと「リスクが小さな割安タイミング」と言え、「小さな割安」とは「リスクが大きな割安タイミング」と言えます。
ちなみにこのチャートは日経平均のチャートですが、短期波動も中期波動も「上昇波動」となっていますので、リスクを優先する投資家=負けないためにはどうするかを最優先に考える投資家=財産構築を目的とした投資家の場合は「買いタイミングではない」ということになります。
さらに『波動ライン』を使って割安タイミングをチェックするには、このような「波動ラインの種類によるチェック」以外にも「どの市場でチェックするか」によってリスクの度合いが違ってきます。
▼「波動ラインの種類と市場の違いによるリスク度の関係」はこちらをご覧ください。
このように、取れるリスクの度合いとは「波動ラインの種類」と「投資する市場」という2つの方向から判断して、自分がどこまでリスクを取れるかを決めてから「投資しても良いかどうか」を判断すれば良いと思います。
私の場合、今年は小さな市場(個別銘柄)でも中期波動で割安タイミングがあれば「投資しよう」と考えていますので、この条件に合った銘柄を「買いたい銘柄」としていくつかピックアップしておき、チャンスが来たときに買えるようにしています。
同じように、『バリューライン』でも「大きな割安」と「小さな割安」があるということが言えます。
▼「バリューラインで見た大きな割安と小さな割安」はこちらをご覧ください。
この2つのチャートは同じ日経平均のチャートですが、どの安値同士と高値同士でラインを結ぶかによってバリューラインは何通りでも引くことができますが、どちらが正しいとか間違っているということではありません。
例えば、上の図を見ますと日経平均は「中期的にはまだ上昇基調を保っているので強い相場が続いている可能性が高い」という見方ができますが「オーバーバリューな状態」ということが分かります。さらに下の図を見ますと、日経平均は直近のバリューライン(右端のバリューライン)は右肩下がりになっています。つまり「中期的にはオーバーバリュー、短期的には右肩下がりなので目先調整があっても不思議ではない」という見方ができます。
したがって、私は「今は株式を一旦売って現金を持っておき、調整があれば買えるようにしておく」という考え方をしています。
◇予想に反して相場が上昇し続けた場合、買うチャンスがなくなるか?
結論から言いますと、仮にこのまま相場が上昇しても「チャンスはなくならない」です。なぜなら、短期波動に比べて売買チャンスが少ない中期波動の下落タイミングでも、年間の売買チャンスは「年間を通じてたくさんある」からです。
▼「2004年から2006年の中期下落波動のタイミング」はこちらをご覧ください。
この表を見ますと、ケンミレ指数に限定しても年間の割安チャンスは単純に数えても少ない2005年で11回、多い2004年では17回もありました。
もう少し現実的な見方で「割安チャンスがあった月の数」でチェックしても、2004年で9ヶ月、2005年で8ヶ月、2006年で7ヶ月あります。そうしますと、一年は12ヶ月ですから少ない年でも12ヶ月/7ヶ月=1.7ヶ月に一回のペースで割安タイミングがあったことになりますし、多い年では12ヶ月/9ヶ月=1.3ヶ月に一回のペースとなります。(※ケンミレ指数に限らず対象市場を増やせばチャンスももっと増えます。)
今日から2月、まだ年末までには十分な時間とチャンスがありますので、割安タイミングを待つことができればチャンスはこれからたくさん訪れると思います。
レポート担当 田中達也
今日の市況
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◆米国マーケット「FOMCの声明を受けてダウは史上最高値更新」
【各種指標】
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【取引所別の騰落銘柄数】
| 値上がり/値下がり | |
| NYSE | 2208/1068 |
| NASDAQ | 1715/1333 |
【対ドル相場】
| 値上がり/値下がり | ||
| 円 | 1ドル | =120.66/69円 (前日121.61/65円) |
| ユーロ | 1ユーロ | =1.3029/33ドル(前日1.2966/69ドル) |
【米国債利回り】
10年債 4.814%(前日4.875%)
【WTI原油先物】
3月限 1バレル=58.14ドル(前日比+1.17ドル)
◇NY市場概況
31日の米国市場は、FOMC(連邦公開市場委員会)が定例会合後に発表した声明を受けて急伸し、史上最高値を更新しました。
FOMCを午後に控えた米国市場は、タイムワーナー、ボーイングなど主要企業の決算が好調で寄り付きから高く始まりました。NASDAQはフラッシュ・メモリー大手のサンディスクが「フラッシュメモリ価格が半値になる」との見通しを発表し急落して寄り付いたことなどが影響し、マイナス圏から始まりました。
また、寄り付き前に2006年第4四半期(10−12月)の実質国内総生産(GDP)が発表されましたが、速報値で前期比年率3.5%増と、前期確定値の2%増から伸びが加速した形となり、市場には買い安心感が広がっていました。GDPの伸びについては、ガソリン価格の下落と賃金増加に伴い個人消費が盛り返したと考えられます。
10時を過ぎて、原油先物は寒気が続いているほかGDPの伸びを受けて燃料需要が急増するとの見方が強まり、1バレル58ドル台を付ける形となりました。原油価格の続伸で上値を押さえられる展開となった米国市場は、前日比プラス30ドル近辺の水準でもみ合ったまま午後2時過ぎのFOMCの結果を迎えました。
FOMCの結果は政策金利を市場予想通り5.25%で据え置くこととなりました。同時に発表した声明文では、景気認識をやや上方修正する一方、物価上昇圧力が後退しているとの認識を示しました。市場の一部では「インフレ警戒感が強まる」との思惑も出ていたことから安心感を誘い、ダウは一時前日比で130ドルを越す上昇をみせ、史上最高値を更新しました。
声明文の要旨としては次の通りとなります。
「最近の経済指標には、経済成長の幾分かの強まりが示されており、住宅市場では安定化への暫定的な兆しが見られる」
「コアインフレの数値はこの数ヶ月で緩やかに改善されており、インフレ圧力は時間をかけて落ち着く可能性が高い」
引け後にグーグルの決算発表が行なわれ、売上高などは良かったものの強気の市場予想は下回り、時間外取引では売られる展開となっています。
結局、NYダウは12621ドル (+98.38ドル・+0.79%) 出来高概算17.3億株、NASDAQ指数は、2463P(+15.29P ・+0.62%)出来高概算23.4億株となりました。
◇その他の市場
為替市場は朝方発表されたGDP成長率が3.5%となり、予想の3.0%を上回ったことでドルが上昇していましたが、その後発表された1月のシカゴ地区購買部協会景気指数が低下し、2003年4月以来の水準となったことでドルは売られることとなりました。
米債券市場は続伸しました。FOMCでは金利が据え置かれ、声明の内容が年内の利上げ実施の可能性が低いことを示したと受け取られたようです。
米国経済は堅調に推移することが鮮明になってきましたが、為替のドル円に関しては懸念点があります。米上院のスタベノウ議員(民主党)が「米自動車業界にとっては日本による為替操作は人民元より重大な問題だ」とし、G7で円安問題を取り上げるよう、ポールソン米財務長官に求めたことを明らかになりましたので、今後の為替動向と輸出関連株への影響については注意が必要となるのではないでしょうか。
レポート担当:原 正彦
◆東京マーケット(前場)「米国株高を好感し、日経平均は17500円台回復」
◇寄り付き前動向
昨日の米国株式市場は「10−12月期GDPの発表」と「FOMC声明」と重要なイベントがありました。
結果的にGDPは市場予想+3.0%を上回る+3.5%となり景気減速懸念を後退させる結果となりました。ただ、市場の注目はFOMCの声明(金利動向)に関心が強かったようで、GDPに対しては反応薄で小動きとなりました。
指数はFOMC終了後の金利据え置き発表を受けて急進し、そのまま高値圏で引ける形となりました。米国市場の結果を受けて、シカゴ日経平均先物は大証前日比+40円の17430円となりました。
また、寄り付き前の外国証券成行注文では、4860万株の売りに対して3500万株の買いで、差し引き1360万株の大幅売り越しとなりました。売り越しは昨日に引き続き2営業日連続となりました。
◇相場概況
本日の日経平均は小幅続落で始まることとなりました。昨日の米国市場は大きく続伸したものの、今朝の外国証券経由の売買注文動向が1360万株の大幅売り越しとなったことや、裁定買い残が5兆2085億円と過去最高水準に積み上がったという報道を受け、裁定解消売りによる下落が警戒された形のようです。
しかし日経平均は寄り付き後30分ほどは弱含むものの、その後は反発し17500円台を回復しました。
昨日ストップ安の売り気配であった日興コーディアルが寄り付いたことが好感され、先物の買い戻しを呼び込むこととなり、それをきっかけに反発した模様です。日興コーディアル自体は寄り付いたとはいえ、不正会計問題が解決したということではなく、本日も大幅続落となっています。
その後も先物に断続的に大きな買い物が入り、指数は上昇維持となりました。先物主導ではあるものの、個別銘柄にも広く買い戻しや押し目狙いの買いが入り、東証1部の値上がり銘柄数は1000を超え、33業種中28業種が値上がりとなりました。
しかし指数面に再度視点を戻すと、昨日高値の17497円を突破するものの、昨年最高値の17563円や直近高値の17617円は突破できていないことから、「昨日の下落に対する売りの買戻しにすぎない」との見方もあり、調整局面が終了したとはいえないのではないかと考えます。
またG7を来週末に控え、今後現在の円安動向に対する各国要人の発言が増えてくることも予想されますので、一部市場関係者からは輸出関連株などに慎重な見方も出ている模様です。
結局、日経平均は+0.61%(前日比+106.82円)の17490円で終了することになりました。TOPIXは、+0.63%(前日比+10.90P)の1732Pとなりました。
東証一部単純平均は+0.32%、東証二部単純平均は−0.60%となりました。
日経JASDAQ平均は+0.10%、JASDAQ指数は+0.27%、マザーズ総合は−0.09%となっています。新興市場は高安まちまちとなりました。
東証一部の売買代金は1兆4113億円、出来高概算10.9億株となりました。売買代金、出来高ともに昨日の前場に比べると増加となっています。
騰落銘柄数は値上がり/値下がりで、東証一部が1111/463、東証二部が194/166、JASDAQが313/328となりました。
来週末には四半期決算発表、G7、機械受注、オプションSQとイベントが目白押しとなります。イベント通過待ちで買い手控え感が広がると、利益確定売りや高値警戒感に対する売り物にも拍車をかける形になりますから、上下の振れ幅が大きくなる場面も想定されます。
レポート担当:加藤一陽
◆東京マーケット(後場)「日経平均は反発、17500円に乗せる」
◇概要
日経平均は17519円で取引を終了しました。前日終値水準より小幅安で始まった日経平均は、米国株高や米国GDPの上昇を背景に先物主導で上値を追う展開となりました。ただ、昨年の高値が意識され上値は重い展開となり、午後に入ってからは50円幅で上下するもみ合いが続きました。引けにかけて、好業績銘柄の上昇を背景に再び上値を追いましたが昨年の高値は抜けず、もみ合いのまま取引を終了しています。
◇後場市況
昼休みのバスケット取引では約803億円の取引が成立し、市場関係者のコメントでは「売り買い注文はほぼ均衡している」とみられたようです。また、後場寄り付き前の大口成り行き注文は売りが3410万株、買いが4100万株で、差し引き690万株の買い越しでしたが、中部電力が株式公開買い付け(TOB)による連結子会社化を発表したトーエネックの大幅買い越しが寄与している部分が影響していました。
後場の寄り付きは前場とほぼ変わらない水準で始まりましたが、前場での上昇に対する戻り待ちの売りも目立ち、上値の重い展開となりました。
また、前場で2006年4月7日に付けた昨年来高値(17563円)を抜けなかったことから、その辺りの水準が上値抵抗線として強く意識されていることが伺えました。
その後、50円幅でもみ合いの展開となりましたが、大引けにかけてこのところ冴えない動きとなっていたソフトバンクや新日鉄に買いが集まり上げ幅が拡大しました。この動きが投資心理の改善と捉えられて一段高の動きとなり、日経平均は17500円台を抜けてきました。ただ、昨年来高値に近づくと売り物に押されてしまい、そのまま取引は終了となりました。
市場関係者からは「7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)や日銀金融政策決定会合を前に、為替相場に市場の関心が向かっている」との指摘も出ていました。
個別銘柄を見ると、業績の上方修正を発表した日本ガイシやCYBOZUがストップ高となりました。一方、前日に下方修正を発表した富士通が急落、不正会計問題が嫌気されている日興コーディアルグループは前日にストップ安となっており、今日は値が付いたものの大幅安となっています。
結局、日経平均は17519円(前日比+136.08円、+0.78%)、TOPIXは1738P(前日比+16.62P、+0.97%)となりました。
売買代金は、概算3兆1942億円、出来高概算は約23.8億株となりました。前日に比べて売買代金、出来高とも増加となりました。
業種別東証株価指数(TOPIX、全33業種)では、値上がり/値下がりで28/5となりました。値上がりでは、空運業(+3.01%)、保険業(+2.69%)、陸運業(+2.60%)が上位となっています。
一方、値下がりでは、証券・商品先物業(−2.24%)、精密機器(−0.41%)、ゴム製品(−0.33%)が上位となりました。
その他の指数の大引けは、東証1部単純平均が+3.65P(+0.78%)、東証2部単純平均が−1.58P(−0.48%)、大型株指数が+14.43P(+0.80%)、中型株指数が+22.48P(+1.29%)、小型株指数が+25.34P(+1.08%)となりました。
新興市場は、前日比ほぼ横ばいで寄り付いたあと、小じっかりの展開となりました。市場関係者からは「値幅取りの動きは出ているが、銘柄はまちまち。個別物色に終始したようだ。」との声が聞かれました。日経JASDAQ平均は、+3.03P(+0.14%)、JASDAQ市場の時価総額ベースの指数であるJASDAQ指数は、+0.22P(+0.24%)、マザーズ総合は、+1.54P(+0.13%)となりました。
騰落銘柄数は、値上がり/値下がりで、東証一部が1315/323、東証二部が217/186、JASDAQが337/331となりました。
◇1月22日〜1月26日の週の投資部門別株式売買状況
1月22日〜1月26日の週の投資部門別株式売買状況が本日東京証券取引所より発表されました。三市場ベースの金額でみると、個人、国内法人が売り越し、外国人は買い越しとなっています。
詳しい内訳を見ていくと、個人は前々週の3439億円の売り越しに続き、2259億円の売り越しとなりました。また、国内法人は前々週の2739億円の売り越しに続き、3340億円の売り越しとなりました。
一方、外国人は前々週の5430億円の買い越しに続き、4252億円の買い越しとなりました。
本日は、高値圏でもみ合いの展開となりました。主要企業の決算発表が本格化する中、好業績銘柄を物色する動きが広がっている形となっていますが、まだ決算発表は続くうえ、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)や日銀金融政策決定会合などのイベントも控えているため大きな動きにはなりにくい地合いであると考えられます。
レポート担当:原 正彦